肆:桜舞イ散リ、彼ハ全テヲ見通ス様ニナク ページ19
佐久間「あべちゃーん…」
阿部「…」
佐久間「あーべーちゃぁん…」
しゅん、と垂れる犬耳と共に困った様に阿部の部屋の前で座っている佐久間を見つけた向井と目黒は不思議そうに彼に近付く。
記憶が正しければ、確か佐久間は阿部を連れて共に阿部の部屋に行ったはずでは？
佐久間「あ、めめ〜！」
目黒「何…何してんすかこれ」
佐久間「あべちゃんに追い出されちゃったの！」
ぼく何も悪い事してないのに〜！と可愛い子ぶって言うが、多分きっと何かやらかしたのだろう。
向井「絶対また何かやらかしたんやろ？」
佐久間「してないよ！ちょっとあべちゃんにむぎゅってしただけで」
向井「絶対それやん！」
聞けば阿部はあまり執拗に近付いてこられるのが苦手だとか何とか。
絶対にそれじゃないか。何故知っててやったのだろう？
甚だ疑問は残るが、佐久間本人も悪気があった訳ではないらしい。
目黒「…本当に、人間嫌いなんだね」
向井「そうやな〜。俺ら相手でも最初は人見知りするしなぁ、あっ、人やないから妖見知り？」
佐久間「1番最初に仲良くなったのはさくまさんだけどね！」
向井「そや！折角やから俺らの話でもしようや！ここやったらあれやし、また境内行くか、俺の部屋でもええし」
佐久間「さんせー！康二のお部屋行こ！」
両手を狛犬2匹に引っ張られ、制御の利かない犬の散歩をしている気分になりつつも、廊下を駆けて向井の部屋へと入る。
見た目とは裏腹に意外と綺麗にされた6畳間に、押し入れから座布団を3枚放り投げると向井は「どうぞどうぞその辺に座って！」と叫ぶ。
佐久間「で、何から話すー？」
向井「俺自分で言うといてなんやけど話せるもん何もないわ…」
佐久間「覚えてないもんね〜じゃあさくまさんの昔話を話してあげよう！」
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賭果(プロフ) - 初めまして、検索で見掛けてこの話のみ途中まで読んでいるのですが、ふっかさんがまさか…と思いました。その他のシリーズもぜひ、読んでいこうと思います (2020年6月14日 21時) (
レス) id: e86ba3e61e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - はじめまして。伍話の話がゆり組ー(≧∇≦)て感じがしてとても好きです。笑 これからも更新を楽しみにしています。 (2020年6月6日 20時) (レス) id: 2effd210bf (このIDを非表示/違反報告)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - 新作おめでとうございます！全部面白くて読ませて頂いてます。今作は自担であるめめが最初の主人公っぽかったのでとても嬉しいです。これからも応援してます！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年6月1日 17時
