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◇65 ページ17

「昨日も、内心は憎んでおられたのでしょう、占領国皇子の俺を。

仇に腹を割って話せとは言えませんが、隠す必要もありません」

「…………

いや、別に隠してたわけじゃねーよ」

アリババさんはバツが悪そうに言う。

「無理をされずとも良い。それだけの事を煌帝国は貴国にした」

アリババさんはただ黙って白龍さんの言葉を聞いている。


「……あなたは、先の内乱で…………


愛する国民や、肉親や、友人を……

失くされたのではないのですか!?」





…………そう……アリババさんは…バルバッドで……大切な…大切な友人を失って………

今でこそ元気になったけれど、バルバッドの内乱の直後は、それこそご飯も喉を通らないくらいで見ていられなかった。



「ならばその仇の国と皇子を、

あなたは憎んでも構わない!」


……そうよね。

あんな気丈に振る舞っていたけど…実際はすごく恨んでいるし憎んでいるはず……



でも、アリババさんが言った言葉は、あまりに意外な言葉だった。


「………………いや……









憎まないよ。


そう決めたんだ!!」


その言葉に白龍さんはもちろん驚愕の表情を浮かべた。

私もすごく驚いていた。


アリババさんはそんな白龍さんの肩に手を置き、

「安心しろよ!白龍。お前を仇みたいに見たりしねー。

お前に何かされたわけじゃねーしな!」

アリババさんは恥ずかしそうに笑って続けた。

「腹だって割って話そうぜ。

すぐには無理でも…これからな!」

白龍さんは驚きすぎて何も言えない。








「アリババさん……」

あなたは……なんて広い心の持ち主なんでしょう。


私がもしアリババさんだったら…いくら白龍さんに何かされなくても、絶対憎んでいるわ……





「ねえ、Aさん、どうしたの?」

「…………えっ?あっ、ご、ごめんなさい、ちょっと考え事してしまって」

急にアラジンが大きな声を上げたのでそちらの方を見ると、

Aさんがアリババさんと白龍さんの様子を見つめていた。









その目にはうっすらと涙が溜まっていた。





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はにわ┗|∵|┓(プロフ) - みっきさん» 白龍かっこよかった(*´Д`*) (2013年2月19日 7時) (携帯から) (レス) id: c5e7226a6b (このIDを非表示/違反報告)
みっき(プロフ) - はにわ┗|∵|┓さん» 楽しみにしてます! (2013年2月17日 22時) (携帯から) (レス) id: bd2fa92f08 (このIDを非表示/違反報告)
はにわ┗|∵|┓(プロフ) - みっきさん» ていうか今日のマギ白龍きますね!wktk (2013年2月17日 12時) (携帯から) (レス) id: c5e7226a6b (このIDを非表示/違反報告)
みっき(プロフ) - はにわ┗|∵|┓さん» しかたないですよwwwジャーファル神だし!白龍も!! (2013年2月15日 17時) (携帯から) (レス) id: bd2fa92f08 (このIDを非表示/違反報告)
はにわ┗|∵|┓(プロフ) - みっきさん» ああだめだ、どんどん話が変な方向に………()() (2013年2月15日 12時) (携帯から) (レス) id: c5e7226a6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はにわ┗|∵|┓ | 作成日時:2013年2月6日 7時

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