21 変化 ページ21
赤司side
『はいはーい、まだ暑くないけどしっかりと水分補給はしてください!』
そう言った彼女の背中はいつもより小さかった気がした
新年度初日、1軍全員が集められ、それぞれの代表からの話があった
もちろん、俺も副部長だから一言言った
その時の結城さん、元気がなかった
目の光がいつもより薄く見えた
他の人に言わせてみれば些細な違い
実際、青峰とかからは「相変わらずうるせぇ…」と小さいつぶやきが聞こえた
練習中も表向きはいつも通り
ふとした瞬間の沈んだ表情
その視線の先にいるのは…虹村さん
理由なんてものは明白で
普段から彼女を見ていればわかる
…見ている、か
最初は純粋な好奇心
ただ、彼女を深く知るほど、彼女に近づくほど
別の感情が芽生える
同様の感情を彼女が持っていて
それは虹村さんに向いていることもわかってた
早々に気付いてた
だが
気づかない、ふりをして
彼女の一番近くにいる“後輩”でいた
まぁ、それは過去だ
虹村さんがそうしたなら、いいですよね?
とはいえ、結城さんは俺のことを“かわいい後輩”としか見ていない
そのためにはさらに深く…本質に触れに行こうか
ボールを片づけている後ろ姿に声をかける
「結城さん」
『赤司くん?どうしたの?』
「相談したいことがあるので
…“今日一緒に帰れますか”?」
結城さんは少し光を戻した目をぱちくりさせる
普段虹村さんと帰ってるのは周知だから、驚いたんだろう
少し考えて、虹村さんを見て
『…わかった、帰るときになったら声をかけるね?』
「じゃあ、後で」
遠慮なく“壁”壊しますよ
“先輩”
160人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とみっちゃん(プロフ) - なぱたさん» ありがとうございます(感動) (2019年7月27日 0時) (レス) id: 207ae5c547 (このIDを非表示/違反報告)
なぱた - 好きです(切実) (2019年7月25日 20時) (レス) id: 94a2213700 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とみっちゃん | 作成日時:2019年2月18日 23時