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これは、なんだろう。はっきりとは分からないけれど、記憶とか意志とか感情とかそういう類いのもの。心が浸っていく。怖いけど、決して心地好いものではないけど、それが彼のものならば私はそれを受け入れたい。
***
誰も、誰も、自分を見ていない。誰も、自分と同じ場所にはいない。こんなにも周りに人はいるというのに誰一人として、本当の
すごく苦しくて辛いのに。泣きたいのに泣けない。だって泣く間もなく彼は
──────── あぁ、結局こんなものか
***
......彼は言った。憧れは理解から最も遠い感情だと。私はたまたま恐怖で、経験で、体質でそうはならなかったけれど。もし、なんの変哲もない隊士だったら。利用される事は、使い捨ての道具である事は構わない。けれど、彼に絶望をもたらす一因となるのは途轍もなく嫌な事だと思う。
今の私の好きな彼があるのは、強者として、したい事するべき事をしている彼がいるのはこの経験があるからだ。この諦めがあるからだ。それら全ての原因となった圧倒的な強さがあるからだ。それでも、こんなの。
たまらなくなって突然横で泣き出した私に柔らかな声色で彼は問う。
「大丈夫ですか？」
首を振ると彼はいつかより少しもぎこちなく、けれど優しく涙を拭う。
今だって充分すぎると思ってた筈なのに。同じ目線に立てないのが悔しくて、救いきれないのが悲しくて、それでも傍にいて力になりたいと思う自分がいて。
惣右介さんが心底愛おしい。死神でも、人間でも、カミサマでも、何でも。彼が彼である限りはずっと。
私よりも少し小さな体を抱きしめた。彼は驚いたようだったけど、そのまま私の背中に手を回して落ち着かせるように摩る。背から、腕から、全身から伝わる熱は、彼の腕の中と同じ。唇の熱と同じ。温かいのにとても冷たくて寂しい、私が救いたいと、傍にいたいと愛したいと願った惣右介さんの体温。
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みるきー(プロフ) - はわー！！！毎日更新の通知が来るのを楽しみにしてます！！ (2021年5月9日 17時) (
レス) id: 3af3c93a7d (このIDを非表示/違反報告)
みるきー(プロフ) - とても素敵すぎて何度か最初から読み直してしまいます。更新が楽しみすぎです！ (2021年4月30日 10時) (レス) id: 3af3c93a7d (このIDを非表示/違反報告)
K2AYEのY(プロフ) - うん……藍染格好いいね……声がいい……でも白哉も声がいい……うーん選べない……( ；∀；) (2021年4月19日 22時) (レス) id: 27ffa47357 (このIDを非表示/違反報告)
K2AYEのY(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁー！！！続きが気になる！！！！！更新頑張ってください！！！！！！！！！！！ (2021年4月1日 17時) (レス) id: 27ffa47357 (このIDを非表示/違反報告)
悠月(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 96d594e2d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶々 | 作成日時：2020年3月26日 2時
