守備範囲外でも愛してる【文スト】

・呼んで欲しい ページ33

ウミソラさんリクエストです！遅くなってすみません( ´･ω･`)


子供って如何してこうも可愛いのだろう。人間1人育てるのだから当然苦労も多いけれど、とても愛おしい。

「本当に可愛いねぇ...」

伝い歩きする娘が可愛くて仕方ないらしく鴎外さんの顔はデレデレだ。最近はというか、彼女が生まれてからずっと部下への娘自慢が止まらないという。

「まんまぁ」

優花が半ば転けながら私にしがみついて発した言葉に2人で驚く。しばらくフリーズしていると再度彼女は私をを見上げる。

「まんま！」

「鴎外さん！聞いた？ねぇ聞きました！？」

思わず興奮してしまう。こんなに嬉しいものなんだ。彼がすごく自慢したい気持ちが大いに分かる。だって今すごく自慢したい。

「狡いよA〜！」

「んふふ〜」

勝ち負けとかじゃないんだろうけど、ちょっと勝った気分。彼女を抱き上げて彼の方に持っていく。彼は彼女をぎゅっとして呼びかける。

「優花〜、パパも呼んでくれないかなぁ？」

こういう何でもない時、すごく幸せだと思うしこの人が本当に好きだと思う。彼女の方はぺたぺたと鴎外さんの顔を触りながらキャッキャしている。

「んぱ！」

「っ！？」

ぱっと顔を綻ばせる彼。どうやら私達の娘は天使かなにからしい。

「もー、愛してるよ優花！！」

「ふふっ、私は？」

「無論愛してるよA」

するりと伸びてくる片腕、勿論もう片方はがっちり優花を抱きかかえている。大きくてしっかりした腕。この街を影から支える腕。そして、私の旦那さんの腕。

「私もです、鴎外さん」

あぁ、私は本当に幸せだ。

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