守備範囲外でも愛してる【文スト】

蜜月 ページ18

「すっごいリゾートじゃないですか！」

綺麗な色の海、真っ白な砂浜。絵に描いたような景色がそこには広がっていた。蜜月なんて我儘が通るどころか、事前準備されているとは思わなかった。プライベートジェットなんて乗って、こんな所に来て、本当に2人きり。自分の為に彼が時間を使ってくれるのは嬉しい。

「ありがとうございます！でも本当に大丈夫なんですか？」

「さっきも言っただろう？ここでは仕事の話はなしだよ。」

恋人繋ぎした手がぎゅっと握られて、唇に軽いキスがされる。浜辺で歩けば波が足をくすぐっていく。のんびり2人で外を歩くなんてことは今まで無くて、新鮮で楽しくて仕方ない。

「一緒にこんな所まで来られて夢みたいです。」

「夢にされては困るなぁ。」

彼はひょいと私を持ち上げて姫抱きにする。慌てて落ちないように腕を回すと困ったような楽しそうな顔と目が合う。彼のこの顔が間近で見られる人はそうそういないと思うだけで幸せなのに、これ以上幸せにしてどうするつもりだろう。

「でも、夢じゃないんでしょう？」

「勿論。」

コツンと額を合わせる。此処には鴎外さんと私しかいない。少なくとも今、この瞬間だけは彼の体も心も心臓の音さえも、私のもの。私だけのもの。彼は森鴎外。ポートマフィア首領じゃない。唯の私の最愛の人。見つめ合い、どちらとも無く唇を重ねる。

「蜜月らしいことするかい？」

「鴎外さんがしたいんでしょ。」

「Aはしたくない？」

「...したいです。せっかくの蜜月ですから。」

やっぱり彼の方が一枚上手。恥ずかしいけど、やっぱり本音はそういうことなのだ。





蜜月はハニームーン！まあ、ハネムーンですね！いやあ、最近激甘書きたくてしょうがないんですよね。だから次は蜜月イチャイチャ編の予定！リクエストもください！！待ってます！

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