37話 ページ39
「A！」
「米林二等、無事だったんですね」
「おうよ！」
クインクス班が襲撃されたのを知ったのは、残業がちょうど終わった時だった。
彼らに限ってとは思ったが、それでも心配で帰る気にもなれず、デスクで俯きながら待った。
「よお」
「不知二等も無事でなにより」
帰ってきたとの知らせを受け、急いでロビーに向かったのだった。
「あんね、おっきい黒い男の人が助けてくれた」
「捜査官ですか？」
「んーん、ちゃうと思う」
よほど怖かったのか、米林二等の小さな手はまだ少し震えていた。
「ハイセ、大丈夫だったです？」
「什造くん。なんとかね」
ついてきていた班長が、佐々木上等に事情を聞いていた。
「相手は誰だったんです？」
「オークションの時見た集団だったから、アオギリの樹…かな」
「まだ残ってるですか〜」
「しぶといね」
苦笑いした佐々木上等の顔には疲労といった陰はうかがえなかった。
他の班員たちは皆一様に、戦闘後特有の疲れた表情と雰囲気を醸し出しているのに。
「ロゼの差し金か？」
「おそらくそうだろう」
話す場所を変えようという瓜江一等の提案に賛成し、私たちは空いていた会議室の中の一室に移動した。
「まぁこれでいよいよ、ロゼ掃討作戦が本格的に動くでしょうね」
「Aも休めなくなるね」
「米林二等、一緒に休みましょう」
「ええね！」
米林二等の背後に見えた、冷たく刺さるような視線が誰のものかは察してほしい。
「今日はもう帰った方がいいね」
佐々木上等が席を立つ。
「A、今日泊まりはせぬか」
「…いいですね」
「僕も泊まるです〜」
班長が元気に手を上げて、私たちはクインクス班の家に泊まらせてもらうことになった。
「賑やかで楽しいですね！」
「はい」
隣を歩く六月一等がやけに楽しそうで、ようやく心配が消えた。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←夢主イメ画
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「アニメ」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
だいすけ(プロフ) - 冬りんごさん» 放置中、読んで頂いて本当に嬉しいです… (2018年11月6日 18時) (
レス) id: 5d2de3d17d (このIDを非表示/違反報告)
だいすけ(プロフ) - 冬りんごさん» コメントありがとうございます！ほんとですか！？ちょっと見てきますね… (2018年11月6日 18時) (レス) id: 5d2de3d17d (このIDを非表示/違反報告)
冬りんご - 面白くて鈴屋くんがめっちゃ可愛い(#´ `#)応援してます!!だけど、確か葉っぱ○国っていうサイトにだいすけさんの名前書かれてましたよ、書かれてて大丈夫なんですか…? (2018年11月4日 15時) (レス) id: 909a291f12 (このIDを非表示/違反報告)
だいすけ(プロフ) - 向葵さん» ありがとうございます！もっと頑張らなきゃですね！ (2018年8月3日 11時) (レス) id: 9036e20e71 (このIDを非表示/違反報告)
向葵 - 面白いです！ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 38ef399b5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：だいすけ | 作成日時：2018年5月23日 1時
