百九十一枚目 ページ4
Aside
まあ私が渋ってる理由は…なんだろうね。
黒子のせいにはしたくないけれど、やはりあの時の黒子の顔が忘れられないのは一つある。
黒子は今元気なのだろうか、もう…あれだけ好きだと顔からにじみ出ていたバスケはやめてしまったのだろうか。
そんなことを考えながらぼんやりとさっき入って来た担任の話を聞く。
中堅っぽいしっかりした男の担任は早速自分の自己紹介をし、そして次に私達生徒の自己紹介タイムを設けた。
好きなことを言ってもいいと言うので、皆出身中学校や、好きな食べ物、趣味、特技、入ろうとしている部活等を言って行く。
適当にクラスメイトの自己紹介を聞いていると、ついに自分の番がやってきた。
別に言うこともないしな、と思いながらゆっくりと立ち上がる。
「山梨Aです。……暗記、とか得意でーす。よろしくお願いしますー」
ぱちぱちぱち、とやる気のない自己紹介にも拍手をしてくれるクラスメイトにぺこりと軽く頭を下げまた座る。
…やばい、ほんと思いついたの暗記得意ってくらいしかなかった。
まあいいや、とまた頬杖をついて次の人の自己紹介を聞く体勢に入る。
「黒子テツヤです。読書と、…バスケが好きです。よろしくお願いします」
「っ!?」
え?
私の次に自己紹介を始めた、隣の席の男子生徒の方へバッと勢いよく顔を向ける。
ばちりと目が合って、いやいやいやと顔を背けた。
ウソだろ。
おいおいおい、なんでこんなところに黒子がいるんだよ。
てか隣って何?隣の席に黒子いたの??より影薄くなったねぇ黒子!!
私ビックリしすぎて今心臓バックバクだよ。
さっき思いっきり顔背けたけどさ、黒子思いっきり現在進行形で私の事見てるよね?
私の事気づいて…気づいてるよね!!名前、さっきの反応、気づいたね!!
なんか気まずいんですけど、どうしよう…。
別におかしいことではないもんね、帝光中出身なんて他にもいるだろうし。
うん…おかしいことではないんだけど、なんてこった。
…それにしても、黒子の自己紹介の時に好きなこと。
ちゃんとバスケが入ってた。
黒子は折れなかったんだね。
やっぱり黒子は強いや。
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しゅる(プロフ) - はぁぁぁ!!!テツくんも主ちゃんの応援にはニヤついちゃうよねぇぇ!!もしや主ちゃんってキセキ+αにモテる…? (4月12日 0時) (レス) @page28 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - しゅるさん» もしかしてキセリョの幼馴染みを見てくれていた方ですかね!? こちらの作品も見て下さりありがとうございます〜!絵も文も全く成長してないんですけど、そう言ってくれると嬉しいです…笑 ぼちぼち更新していきまーす!! (10月17日 1時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - こたきんぐさん!!!お久しぶりです!!今更ながら見ました!!(遅い)やっぱり最高ですね!!!そして絵がうますぎる!!いろいろニヤニヤしながら見てます!((( (10月14日 13時) (レス) @page21 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 天使長さん» 嬉しいお言葉ばかり…!ありがとうございます!自分のペースになりますが頑張っていきたいと思います! (8月21日 20時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
天使長(プロフ) - シリーズ1作品目から愛読してます!号泣したり、爆笑したり、とにかく文才が素晴らしいなぁと思ってます!あと絵も神レベルで尊敬しかないです!無理せず更新頑張ってください!待ってます! (8月19日 9時) (レス) @page4 id: a49e61df0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2023年8月6日 12時