八十九枚目 ページ43
Aside
「山梨っ、お前の布団のせいで二人分の場所使ってんだけど!」
「だぁじゃあ私出るよ!!」
「ダメダメ!Aちゃんも撮るの!」
「撮るっつったってコイツの布団しか映らねぇじゃねえか!」
「ピースくらい映すわ!」
「変わんねぇわ!」
狭いプリクラ機に女二人に男五人。
ぎゅうぎゅう詰め一歩手前の中で、私と青峰でぎゃあぎゃあ言い合いする最中、さつきちゃんと黄瀬は背景を選んでいる。
「ささっ、Aっち俺の隣に!」
「Aちゃん私の隣に!」
「ど真ん中じゃん」
一枚目、二人に誘われた場所はど真ん中。ぎゅっと顔周りの布団を絞りカシャリ。
「いやこれひどすぎっスよ!Aっちはともかく、青峰っちなんで真横見てるんスか!?」
「その方がおもしろそーじゃねぇか」
「ミドリンも写真なんだから笑ってよ!」
「俺は写真と言えばこういう顔しかできないのだよ」
「まるで証明写真だな」
「お前は人物の写真ですらないのだよ」
うるさいな。
紫原は紫原でお菓子で顔面を隠してるしでもう一枚。
二枚目は影が薄すぎて黒子が映っておらず、三枚目は黒子を目立たせるために前へ行き、さつきちゃんの隣へ。
「じゃあAっちはこっちねー!で、青峰っちはそっち!」
「あ〜布団邪魔だわー!!」
「しつけー!!」
黄瀬と青峰に挟まれ、青峰にギュッと手で押され黄瀬の方へ寄る。
私は布団の中から両手を出し、負けじと青峰を押す。
そんな私に押された黄瀬の窮屈そうな顔をしたプリクラが撮れてしまった。
ひどいプリクラだと思ったけれど、どさくさに紛れてさつきちゃんが嬉しそうに黒子に抱き着いていたので…きっといい写真となったのだろう。
それから私たちは現地解散。
黒子とさつきちゃんは一緒に帰り、黄瀬はまだプリクラを撮ってほしいという女の子がいるためゲームセンターに残った。
他三人と私はそれぞれの家路につくが、家の方向が私と紫原は一緒で、自然と隣を歩いた。
「オレ今からそこのコンビニ寄るけど」
「あぁ、私もゴミ捨てる」
ふらっと二人で帰り道にあるコンビニに寄り、私は空になったミルクティーを捨て外に出る。
紫原はお菓子コーナーをチラチラ見たかと思うと、ため息を吐きながらコンビニから出てくる。
「やっぱり無いー」
「なにが?」
「さっきのまいう棒!」
あの味が忘れられなくて…としょんぼりする紫原。
確かに…あれ結構癖になるよね。
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こたきんぐ(プロフ) - 。さん» お返事遅くなりすみません!いいえ…完結ではありません…続きます…また近々ぼちぼちあげます(泣) ありがとうございます! (2022年11月7日 23時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白くてイッキ見しちゃいました!ちなみにこれは完結なんですか? (2022年10月30日 22時) (レス) @page36 id: 309377f64b (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - (名前)まいさん» ありがとうございます!ぼちぼちやってきます…!! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まい(プロフ) - 最高 (2021年8月14日 22時) (レス) id: ec16fd7069 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぼた餅さん» ありがとうございます!お返事遅くなり申し訳ないです…。ほんと自分のペースになるんですが頑張らせていただきます! (2020年8月16日 17時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2020年5月23日 20時