布団少女はやりたい放題やりまくる。【黒子のバスケ】

十六枚 ページ18

Aside


「んだ…あれ」



意味深な言葉を残し、キセリョ君が向かった方向を見つめる。

キセリョ君の姿はもうないけれど、さっきの言葉の意味がよくわからなくて、…ほんとどういうこと。


私は三匹の猫にこっそりと餌をやり、家に帰った。


なんだか今日はとても濃い一日だった。


朝に桃井さんと話して…また話しかけてもいいかなんて言われちゃって。

次にガングロの、顔は良く見えなかったけど、身長の高い男と言い合いして、朝練行けって言って。

放課後にはキセリョ君の告白されているところを目撃して、言い合いして、意味深な言葉を吐かれて。




「…すごーい、私めっちゃ人と関わってる」




なんて家に帰った私は自室のベッドに寝転がり、天井を見つめ、ボソッと呟く。

久しぶりだ、担任以外と、こんなに言葉を交わすなんて…。これからどうなるんだ。こわ。

別に人と関わることが嫌なわけじゃない

嫌なわけじゃない、けど。




「布団は取れないよねー」




もし、もしもだ。

仲のいい人ができたとする。
心を開いてもいいと思える人ができたとする。

だとしても、布団だけは取れない。
より一層取らない。

だって、怖いから。

もしもこの先未来そんな大切な人が出来て、私を見て、不幸になる姿なんか見たくないから。


そんなことなら、最初から人に関わらないのが1番なんだけどね。
でも向こうから関わってくる場合なら不可抗力だし。

...少なからず、私だって人並みの感性は持っていて、1人は寂しいとか思う時があったりなかったりしてるのだ。


だから、自分勝手だって分かってるけど、上からだってわかっているけれど、布団を理解してくれる人が、関わる人の条件である。


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