十三枚 ページ15
Aside
「あ、あのっ!私、ずっと、黄瀬君のことが好きでした!」
「えーっと…」
先に言っておく、この言葉どれも私が発したものではない。
私は無罪なのだ、全然別に覗きだとか、盗み聞きとかしようとしてこんな告白現場に立ち会ったわけじゃなくて。
どっちかというと、この男女が私のお気に入りスポットにやってきたわけで。
そう、私がここに住み着いているにゃんこちゃん達と遊んでいると、この二人がそわそわしながらやってきたのだ。
いや、男の方はやれやれ、って感じだったかも。
とりあえず来たものは仕方ない。聞くしかない。
「…俺、最近仕事忙しいから…ごめん」
「…っ、大丈夫!寂しく、無いから構ってくれなくても…。だからもうちょっと考えて…」
「ほんとにごめん、そういうの考える暇ないって言うか…。モデルの仕事あるし」
この男はどれだけ仕事を理由にしたいんだ。てか中一が仕事って何。
というかおなごもおなごだよね。
相手がごめんって言って断ってるのに、ずいずいって自分の気持ちばかり押し付けて。
勝手に見てる分、何も言えないけど…中学生ってこういうものなのかな。
「みゃあ」
「おっとこらミンチ…!」
私が遊んでやっている三匹のニャンコのうちのミンチちゃんが、なんだか修羅場っている場に飛び出していった。まずい、と思い追いかけるも遅く。
二人の男女に見つかった。
「あんたっ、変人山梨!?なんで…」
「…あ、あの布団お化けの…」
「あいかわらず私の呼び名が酷い」
お化けって何。ちょっと山梨さんビックリしたんだけど。
布団の裏でむっとして、ミンチちゃんを抱き上げる。
「聞いてたの…山梨さん」
「聞いてたっちゃあ聞いてた」
「趣味悪いよ」
「だって私がここで遊んでたらそっちが来たんだもん。私悪くない」
ねー、なんて猫に話しかける。話しかけるとちゃんとミンチちゃんはみゃ、と反応してくれました。偉い。こいつ元人間なんじゃねぇの。
「っ、黄瀬君、行こう。場所変えよ!」
「変えるも何も話は…」
「終わってるんだよね、聞くつもりはなかったけど聞こえちゃったんだもん。そして聞いてた限り話は終わってる。彼は君を振った。それだけじゃん」
ね?と次はある意味顔を真っ赤にした女の子に話しかけると、彼女は少し涙目になりながらどこかへ去って行った。
.
ラッキーアイテム
革ベルト
594人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!!(好き) 少々お待ちをっ! (2020年5月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 続編おめでとうございます!!(お前は早すぎんだよ) (2020年5月21日 22時) (レス) id: 1be42be6d7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!そのお言葉嬉しい限りですうう!ほんとに更新遅いですが頑張ります! (2020年5月13日 15時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 応援してます!(短くてすみません()) (2020年5月13日 14時) (レス) id: d0b41bf1bc (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 手越さん» リメイク前!?大昔から…!あの時は本当に…ちょっとお恥ずかしいwありがとうございます!ぼちぼちですが頑張っていきます! (2020年5月13日 14時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2019年7月20日 12時