十一枚 ページ13
Aside
「ね、ちょっとしゃがんで」
「は?なんで」
「睨むのに首疲れる」
「俺のこと睨んでたのかよっ、つかなんで睨まれるためにしゃがまなきゃいけねぇんだよ!」
ぎゃんぎゃん言い返してくる男に私は、ふうっとため息をつく。
それくらいのこともできないのか、となんとも上からだがそれが私だ。
別にコイツの顔が見えないわけじゃない、ガングロで別に悪くない顔しているのはなんとなくわかる。
「…てかお前、あれじゃん。あの変人山梨」
「私って陰で言いたい放題言われてる気がするんだけど」
「当たり前だろ変なんだからよ。普通学校に布団被ってくるか?持ってくるならまだしも、被ってくるのはいくら俺でもしねぇわ」
「あんたの基準で考えられても困るし〜」
「お前…うざいな」
「よくいわれるー」
こんのっ、といってまた布団をはごうとしてくるのでやめろやーっと必死に抵抗する。
しかしはごうとしてくる力は本気じゃないみたいで、こう、遊ばれている感じが。
「うざいけど、面白れぇ奴」
「鬱陶しいし、うるさいやつ」
「せっかく褒めたのにお前はっ」
「全然褒められた気持ちしませんでしたぁああ!!ばぁああか」
次は本気ではごうとして来たので必死に逃げた。
「......なあ、変人山梨!」
「なに」
布団を剥がそうとするのをやめ、こいつは真剣な表情で私を見つめた。
そんなこいつを私はみて、思わず1歩後ろに下がる。
「俺、今日の朝練サボったんだよ」
「あっそう。私は授業いつもサボってる」
「なんか、行きたくなかってよ」
「私も学校行きたくない」
「やっぱ、いけねぇ事だよなこれ」
何故、あったばかりの私にそんなことを聞くのだろうか、このガングロは。
私は花瓶を持ち直し、このガングロに背を向ける。
「…知らない。なんで私に聞くの、あんたさっきから言ってるじゃん。私は変人山梨だぞ?そんな変人にまともな答えを聞こうとすんな。
でも山梨さんは優しいからそんなおバカなガングロ君にもアドバイスをあげる」
「ガングロってなんだよ、おい」
「うるさい。
今からでもいいから、朝練行けば。これが一回目なら、休むのが癖になる前にちゃんと行っとけ」
ひとつの意見だけどねっ、とだけ残して私は花瓶を抱えて教室に戻った。
ガングロと絡んでたせいで、もう他生徒が登校する時間になっちゃってるよもー。
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革ベルト
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こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!!(好き) 少々お待ちをっ! (2020年5月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 続編おめでとうございます!!(お前は早すぎんだよ) (2020年5月21日 22時) (レス) id: 1be42be6d7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!そのお言葉嬉しい限りですうう!ほんとに更新遅いですが頑張ります! (2020年5月13日 15時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 応援してます!(短くてすみません()) (2020年5月13日 14時) (レス) id: d0b41bf1bc (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 手越さん» リメイク前!?大昔から…!あの時は本当に…ちょっとお恥ずかしいwありがとうございます!ぼちぼちですが頑張っていきます! (2020年5月13日 14時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2019年7月20日 12時