嫌い、大ッ嫌いなの【おそ松さん】

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＊十四松side＊




トイレで用を済ませ、教室に帰ろうとした

すると前にある職員室から一人の女子生徒が出てきた



「…ぁ」



如月Aちゃんだった

僕の視線に気づいたのか職員室のドアを閉め、こっちを見る

美しい顔立ちだ



『…なに？』

「な、何でもないっ…」

『あっそ。ｼﾞｯと見つめるのやめてくれない？』

「ごめんな、さい…」



彼女の威圧に負ける

中学の頃、僕は今と変わって大人しかった

人と接したりすることが殆(ホトン)どなかった

そんな僕にAちゃんが明るく話しかけてきてくれた

とても嬉しかったのを覚えている

だから酷い言葉を投げかけられたときはものすごく傷ついた

そして、彼女を嫌いになった



『…私に用がないのなら、早く教室に戻ったら？』

「…う、ん」



俯いて彼女の横を通り過ぎた

実際嫌いと言っているけどあの子のことは嫌いというよりも苦手と言った方が正しいかもしれない

彼女の言葉に言い返せない僕は弱いんだ–––––

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