学生恋話【パピルス様リクエスト:『学生生活』続編】 ページ9
「おい、流華」
学生カバンを背負って。
不適に笑って、手を出して。
「帰るぞ」
嗚呼、もうなんで其れだけでカッコいいんだろ!
『うん』
なんとか首を縦に振って流華は頷いた。
※
何時もならば、下校途中の図書館で二人、勉強と称して一緒に過ごす。
でも、今日は違う。
『ただいま!!』
「お久しぶりです」
二人が初めて出逢った、この孤児院で。
週末の逢引の相談をするのだ!
「よう来たのう」
相変わらず和服の紅葉姐さんが「奥の部屋を開けてやったからの」と笑ってくれる。
お言葉に甘えて上がり込む。
何故、此処で打ち合わせか?
実は案外シャイボーイの中也君が恥ずかしがるからなのですよ。
つまり、手も繋いだし、ハグもしたけど…その先に手を出さない。
今回の逢引、流華の中ではその辺りの壁を打破する計画も練っているのだ。
名付けて≪中也骨抜き作戦≫!
けれど、其れを決行する為の打ち合わせをする場所が無い。
だって、流華の部屋に上がるように勧めても顔を真っ赤にして怒鳴るし。
逆に中也の部屋に行くと云っても「男の部屋なンか来るな!」と怒るし。
仕方なしに、図書館で話していたら司書さんに怒られた。
それで、思いついたのが此処だった訳だ。
「さて、と」
中也が鞄から出した資料を、身を寄せ合いながら覗き込む。
『うわ、おしゃれ!』
「調べてきたンだよ」
中也の髪が流華の頬を擽る。
そんな事さえ、暖かくて、幸せで。
『楽しみだね、デート』
「…あァ」
そっと、大きな手に頭を撫でられた。
顔をあげれば、すぐ傍で中也が笑っている。
『あああ、もう!』
衝動に任せて彼に抱きつく。
好きで好きで幸せで、言葉じゃ伝えられない!
抱き着いた中也の胸から早い鼓動が聞こえて…満たされた。
――余談。
丁度その時、お茶と御菓子を持ってきてくれた姐さんに後で散々揶揄われました。
――――
リクエストを頂きました。
パピルス様誠にありがとうございます!
このようなモノでよろしかったでしょうか?
可能であれば感想をお願いいたします。
2016年11月3日ちょこ
嘘から出た誠の愛【一様リクエスト:スパイ夢主、切甘両想い】→←記憶の楔【パピルス様リクエスト:『記憶の枷』続編】
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ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お待たせしました!先刻其の11にてアップ完了いたしましたのでご確認お願い致します。 (2017年10月29日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お久しぶりです!!お返事遅くなり申し訳ありません!!(;´・ω・)リクエスト誠にありがとうございます!!10/27-29日頃アップにて書かせて頂きます!少々お待ちくださいませ! (2017年10月26日 0時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
パピルス - 記憶の雨の続編をリクエスト宜しいでしょうか。何年か過ぎて生まれ変わった2人を書いて頂きたいです!記憶は全くないけど何処か知っているような感じで惹かれ合うお話を書いて頂きたいです!お願いします(人´∀`*) (2017年10月23日 23時) (レス) id: 8aa7434c54 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 黒鶫文佳さん» お待たせいたしました!!其の7にてアップさせて頂きました!ご確認よろしくお願いいたします! (2016年12月9日 18時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ふうかさん» お待たせいたしました!先刻其の7にてアップ完了致しましたのでご確認くださいませ! (2016年12月8日 23時) (レス) id: 2bc1ed36c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時:2016年10月28日 21時