56話 ページ13
ポートマフィアって面倒臭い。心底思う。面倒臭いよ。帰してくれたっていいじゃんか…。はぁ…。
「絶望的…デス…。」
「A、リンタローがうざいのは分かるわ。共感ね。」
エリスちゃん、それもそうだけど、一番絶望的なのはここから出られない事だよ。
もういっその事、自家製手榴弾投げて窓ぶっ壊して飛び降りよっかなぁ…。
「うう…もう嫌…」
「うんうん分かるわ、私も嫌。」
「何話してるのか知らないけど、私も共感ー。」
…ん?最後に聞き覚えのある声がしたんだけど、気のせいかなぁ。そう思って横を見てみると。
「あらぁ…太宰さんじゃ無いですか…。何でこんな所に…。」
「いやぁ、監視を掻い潜って首領室に入るのはかなり苦労したよ。
お久しぶりです、エリス嬢。」
「あぁ!治ね、久しぶりだわ!四年ぶりくらい?今日はなんの用かしら。」
え、知り合いなんだ。マフィアのお嬢様と。マフィアの報復方法にもやたら詳しかったし、やっぱり太宰さんって…。
「今日は首領に攫われたAちゃんを攫い返しにきたんです。この子をこれ以上あのロリコンの元に置いてはおけない。そう思いましてね。」
するとエリスちゃんが真剣な顔で言った。
「それは確かにそうね。けど、後でリンタローに怒られるわよ?」
「承知の上です。取り敢えず今日はここらでお暇させて頂きます。さて、行くよAちゃん。」
そうやって太宰さんに腕を引かれた。エリスちゃんは「またね!A!」とか言って手を振ってるけど…。
「いいんですか?エリスちゃん。」
「だって私、治に触れたら消えちゃうもの。どうしようもないわ。」
え…太宰さんに触れたら消えちゃう?それってどういう事だろうか。聞こうとしてまた腕を引っ張られた。
「早く行かないと森さんが帰って来ちゃうよ。ほら、早く。」
そう言って私をほぼほぼ引きずる形で連れて行く太宰さん。
「また遊びに来てねー。」
んー…それは難しいと思いますよエリスちゃん。何せマフィアの首領室だからねぇ…。
とは言わず(言えず)私は太宰さんに引きずられて言った。
入り口のすぐ側に倒れる黒服さん二名。
…ご愁傷様です…。
「私がここの監視映像狂わせておいたけれども…。いつ直るか分からないから、なるべく早く行くよ。」
助けてくれてすごく嬉しいのだが、まずなぜこんな所に太宰さんが居るのか…。なぜここが分かったのか。監視映像狂わせるって…。などなど、疑問が絶えないのだった。
(後で聞こ…)
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あーちゃん(プロフ) - 78話のヒロイン達のお話の題名はどのような題名なのですか? (2019年6月12日 0時) (レス) id: 32e2eab4af (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂(とよ)(プロフ) - 今更ですが、女医で、せんせいと読む事にしておいて下さい…。 (2019年3月1日 11時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂(とよ)(プロフ) - 鼠ちんさん» なるほど…。今後夢主ちゃんに毒を使わせるときはそうさせていただきます!調べて頂き、ありがとうございます! (2019年2月26日 20時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
鼠ちん(プロフ) - 調べました所トリカブトに含まれる毒性物質の致死量は2~6mgだそうで、トリカブトが4mgでもこれだけの量が含まれている事が多いのでそこまで薄めることは専用の機材でもない限り不可能かと思いますの体重1kgに対し0.3mgの鈴蘭はいかがです?いや猛毒には変わりないですが (2019年2月26日 20時) (レス) id: 1616c0402d (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂(とよ)(プロフ) - 今回の様によく知らないくせに使ってる…みたいな所がございましたら、どうぞ現実的なツッコミをいれてくだされば…。 (2019年2月26日 17時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅ麻呂(とよ) | 作成日時:2019年2月22日 19時