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それから俺とAの二人暮らしが始まった。
Aは、口をきいてくれるとは言っても
最初は全然しゃべってくれなかったけど。
それでも俺は
Aに話し続けた。
「A、オムライス。好きだろ?」
「……うん、」
Aが好きだと言っていたオムライスをよく作ってやった。
笑顔こそないものの残したりすることはなかった。
「A、遊園地いくか」
「……いい、」
子供なら必ず喜ぶそれもAは断った。
「公園いこーぜ」
「……いやだ、」
公園はよく兄ちゃんたちと行ってたらしい
だからこそ絶対に行きたくないんだろう。
「買いもの行こ。好きなもん買ってやる」
「……」
ほんとに4歳なのか疑うくらい
子供のワガママを捨てていた。
全然、俺を頼らなかった。
全然、欲を出さなかった。
Aはそれからも元気を出してくれなかった
まあ、当たり前だが。
それでも俺は絶対に諦めなかった。
ずっと話しかけ続けた。
毎日、毎日、無視されてもなお話しかけ続けて
オムライスは頻繁に作っていた。
「A、」
「……」
「A、俺はずっとそばにいるからな?」
「……、うん……」
Aを少しでも笑わせてやりたかったから。
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妄想夢豚 - 待ってやばい泣きすぎたこんなに泣いたの【君の膵臓をた◯たい】の映画見て以来だ! (2018年8月16日 14時) (レス) id: cbad54000a (このIDを非表示/違反報告)
えーすらぶ(プロフ) - なんでだろ…何回読んでも涙腺が機能しない… (2017年8月5日 16時) (レス) id: 9061695b3b (このIDを非表示/違反報告)
星売り屋(プロフ) - 涙線がぁあ!感動しました!これからも頑張って下さい!くっこの小説の良さを伝えきれない自分に腹が立ちます! (2017年1月4日 10時) (レス) id: 219465c9fb (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯。(プロフ) - いい話だね涙がポロポロ出ちゃった。°(°`ω´ °)°。 (2017年1月4日 3時) (レス) id: 7a0b665db0 (このIDを非表示/違反報告)
リリス(プロフ) - 久しぶりに泣いた! ボロボロ涙が溢れて、涙が落ちるまで自分が泣いてるって気づけませんでした(笑) (2016年12月14日 21時) (レス) id: 77b715be7d (このIDを非表示/違反報告)
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