私がエース！【小湊亮介】

第十八回 ページ19

貴『うわぁ…！』


室内練習場には多くの部員達がバットを振っている姿があった。


その中にはチラホラと1年の姿もあって、扉から覗いてるだけのAに気付いた男が声をかけてきた。



結「浅間、と言ったか。自主練か？」


キャプテン、結城哲也。

高校生らしからぬオーラがダダ漏れだ。


貴『はい！隅っこお借りします！』



結「十分な距離をとって練習してくれ」



貴『はい！』



選手たちとの間をくぐり抜け、空間を探しているときだった。


？「あ、生意気な子」




貴『はい？』



声がした方に振り向くとそこには伊佐敷とあのチョップをかましてきたニコニコした桜色の髪の先輩がいた。


貴(怖い先輩2連発…！！！)



固まってると口を開いたのは伊佐敷だった。


伊「お前も自主練か。」



貴『は、はいぃ…』



？「じゃあ一緒に練習する？

今ティーしてんだけどお前がどれくらい打てるか興味あるなぁ。


あんだけ投手としてノーコンじゃ、バッティングだとどれほどになるのか」


ニコニコ。

御幸以上に掴めないが怖いことは確かだ。


貴『よ、よろしくお願いします〜…』


断れるかボケ。



亮「あ、自己紹介してなかったよね。

俺、小湊亮介。3年。」


3年。の強調がすごい。


貴『あ、あの時は思わずタメ口に…すみません。

浅間Aです。よろしくお願いします。


伊佐敷先輩も、よろしくお願いします。』


ぺこっと頭を下げると「よろしく」「おう」と返事が返ってきた。



亮「じゃあ早速やってみよっか」


貴『はい！』


私がやらかすまであと数分です。

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