毒の華2【高尾和成】

華80 ページ42

貴「ねぇ、私がいなくなったら、どうする？」


高尾「何だよそれ…」









何故か怒っている和成。









高尾「そんなこと言わなきゃ分からないか？！
嫌に決まってんだろ。
お前がいなくなるなんて、絶対に嫌だ」



貴「はは、冗談だよ…
そんなこと真に受けないでよ」









そう笑って見せても、
和成は少しだけ涙を浮かべている。









高尾「頼むから、死なないでくれよ」









そう私を抱きしめる。









”死ぬな”


いつかの真の言葉を思い出す。









高尾「心配なんだよ。
お前がいつかいなくなっちまうんじゃないかって。

俺のそばから離れてしまうんじゃないかって…
いつもいつも…不安で仕方がない」









こんなに必要としてくれている。

愛されている…









貴「いなくならないよ。
それに、私は死なない」









死ねないでしょ…
まだ何も解決していないんだから。









高尾「情けないよな…俺」









弱々しく笑う君に
私は何と声をかけるべきなのだろう。









貴「いや、嬉しかったよ」









こんな過去ばかりこだわって
生きている私を愛してくれて＿＿









.









貴「ありがとう、和成」

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