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こんな上手い話があっていいのだろうか。
正直な所、今すぐにでもお願いしたい。

好きな人と暮らせる上に、安定した職につけて、まあ黒いものだったとしてもお金は貰えるわけで。


断る理由がなかった。


「是非、お願いしたいです、」


「そう言ってくれると思っていたよ。」


「なら、明日、ホテルを出る時。私に付いてきてくれ給え。」


明日、か。緊張する。服とか新しくした方がいいかな?

って、待って。


「ホテルを出る時って、どういうことですか?」


「おや、お忘れかな?君は私の恋人になったわけだし、


さっきのおじさんのこと、嫉妬しちゃうよ。


まだ、関係が無かったとはいえ、あれだけ見せつけられちゃあ、黙ってはいられないね。


明日までの間、



今からお仕置きだよ。」



そう言い放った彼の顔が、ノリで固めたように固く恐怖を覚えてしまった。


「あ、あの、その時はまだ恋人じゃ無かったです。だから、許してもらえると、」



「ふふ、そんなに可愛くお願いされたら、もっといじめたくなっちゃうね。」



私の恐怖心など意にも介さず、きゅ、と手を握られてしまっては抵抗する術など残ってはいなかった。


車に乗せられると、いつかの玩具を取り出した彼が、それを私に見せつけて微笑む。




「今日の移動は前よりも長いよ、覚悟してね?」

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作者名:こめこ | 作成日時:2018年4月28日 22時

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