その、ひび割れし仮面は【日番谷冬獅郎】

3.思慮深き人 ページ3

張り詰めた緊張感の中、いきなり私の前へ飛んできたのは



花柄に桃色の着物を羽織った男だった



「まぁまぁ、そうカッカしないで。落ち着きなさいよ」



コイツは････





そうだ、資料で見た。




八番隊隊長 京楽春水



「京楽隊長！しかし･･･」



私を倒すためにここへ来たのかも知れぬ


いや、恐らくそうなのだろう。



その覚悟を決め、相手と向き合う


「キミ、名前は？」

「キミはなんでまた瀞霊廷に来たの？」

「惣介くん･･･いや、藍染の命令で？」

「それとも別の目的で来たのかい？」

「ねぇねぇ些細な用事なら、出会ったついでにおじさんとここで呑まない？」



しかし相手は攻撃してくるどころか、こちらに質問を投げてくる



『貴方は、私を攻撃しないのか？』




不思議な男だ。



「しないよ、キミがボクたちに手を出してくるまではね」



『そうか･･･貴方は理解がある方で何よりだ』



攻撃態勢からゆっくりと元に戻す。



すると、向こうも京楽春水が構えを止めるように手で制する


ようやく事が先へと運びそうだ

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