48 ページ48
・
『腹黒メガネキャラがギャグ顔晒して逃げ惑う様って、なんでこんなに愉悦が込み上げてくるんでしょうね』
「君の性格が悪いからじゃない？」
『イケメンからの罵倒はご褒美♡…でもまあ、私の命を狙おうとしたツケですよ今回のは。目には目を歯には歯を、ってヤツですざまあみろ！』
「…つくづく君の《推し》ってのがカカシ先輩で良かったよ｣
敵に回すと恐ろしいことこの上ない、とため息を吐くテンゾウさんに夕顔さんもうんうんと頷いた。まあ確かに私の行動原理は推しの幸せだもんな。
『まあ先生がいる時点で他のキャラが最推しになることは無いですけどね！顔よし声良性格よしの三拍子が揃ったハイスペ男子を推さない理由なんてなくてよ！！』
「性格よし…？」
「テンゾウ、お前ホント後で覚えてろよ。……で？カブトはどうなったのA」
「え」
『あ、先生。カブトなら…』
背後から聞こえた声に振り返ると、先生が医務室の扉のところに立っていた。冷や汗ダラダラのテンゾウさんはとりあえず放置で報告しようと立ち上がる。それとほぼ同時に再度扉が開いた。
「失礼します」
外側にはカブトを追いかけていた暗部達が立っている。めっちゃナイスタイミング。暗部さんに報告してもらお、と窓辺に座り直すと彼らは私の前に歩いて来て、みんな一斉にその場に片膝をつけて跪いた。…跪いた！？
『えっちょっ、何してるんですか！？！？』
コレはアレじゃん、火影様の前だけでする最敬礼的なヤツじゃん！！間違っても私にしていい礼というか姿勢ではない。そのままの姿勢で、真ん中に座っていた酉面の暗部が厳かに口を開いた。
「…数々の非礼をお許し下さい、《予言の子》──────いいえ、A様」
『様ァ！？いやガチで何コレ、あっもしかしてドッキリ？』
「違います」
『ｱｯﾊｲｿｳﾃﾞｽｶ…』
私の声を遮るようにピシャリと暗部のひとりが声を発し、私の声はしりすぼみになって消えた。それを待つようにまた酉さん(仮)が話し出す。
「同僚から聞きました、あなたが我々の命を救うために奔走したと。それは事実ですか？」
『へ？…ああいえ、奔走したのは私じゃなくテンゾウさん達と他の暗部さんです。私はただ未来について話しただけで…』
「…そうですか。ではやはり事実なのですね。｣
『それがなにか？』
私の質問に暗部達は1度顔を見合せて、そしてまた酉さん(仮)が私の方に向き直って話し始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 363人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱーぷる姫(プロフ) - 6時間ぶっ続けで読み続けました。どうかハッピエンドに！ (7月5日 6時) (
レス) @page44 id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
夢優(プロフ) - 初コメ失礼致します。陰ながらずっと応援しておりました。同じくカカシ先生が好きな一人です。更新される毎に面白く、次のお話が楽しみでいます。今後の展開楽しみです。Twitterの方にフォロー申請させて頂きました。これからも応援しております。 (2022年8月19日 12時) (レス) id: 8b891f9a28 (このIDを非表示/違反報告)
Luna - 1作品目から秒で読み終わってしまった、、楽しみにしてます！ (2022年8月1日 23時) (レス) @page47 id: c3b541dbab (このIDを非表示/違反報告)
巴(プロフ) - 更新嬉しいです！やっぱりこれは神作品 いつまでも応援しています!! (2022年7月6日 0時) (レス) @page44 id: ef698603e3 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - あああああああああああああおわってしまったぁぁぁぁぁぁあ (2022年6月20日 3時) (レス) @page40 id: 9e745c4531 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：宙
| 作成日時：2022年1月27日 22時
