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カブトはその言葉に無言で首を縦に振って肯定を示した。人外、仙女。その可能性があるのか、とカブトは先程自分を打ち負かした少女のことを思い出す。華奢で少女らしい小さいからだ、若草色の柔らかい髪、琥珀色の輝く瞳、柔らかい笑みを湛えた口元、そして…そして、意味不明で突発的で、どことなく狂気じみた発言と行動……


「…でも、その………彼女の言動を見る限りそんな風には見えませんでしたけどね……」

「それは、まあ…………そうね」



どことなくげんなりした表情を見せるところから察するに、大蛇丸様もあの少女と対話を試みて挫折したのだろう。というか常人には無理だろアレの相手。


「まあなんにせよ、現状あの子に予見が出来ているとは考えないでおきましょう。」

「では、これからボクは…」

「そうね。…アナタにはひとつ、さっきの失敗の尻拭いでもしてもらおうかしら。」

「!」

「目下の問題はサスケくんなのよ。サスケくんの復讐心が揺らぐようなことがあれば彼をこちら側に引き込むことは難しい。そしてその引き金があるのよ、木の葉には」

「うずまきナルト……ですか」


そうよ、と大蛇丸は頷きながらカブトに背を向ける。


「ここまで言えば私の言いたいことは分かるわよね、カブト」

「……ええ」

「なら行っていいわよ。次こそ信用を裏切らないことね」


​────その言葉を受けて医務室に向かったのが、ちょうど半刻前。そしてカブトは今死の森の中にいる。


身を隠しながらカブトは医務室に入った瞬間のことを思い返す。見張りの暗部に近づいた途端、扉の影から5人の暗部が飛び出してきていっせいに切り掛かられた。咄嗟にそれをかわして医務室に飛び込んだものの、窓を割って外へ逃げ出す余裕しか無かった。


「(あの狭い部屋、しかも護衛対象はサスケくんと予言の子。暗部が10人もつくのはおかしいだろ、普通!)」


そうだ、あの配置。あれには意図が見える。まるで、僕が来るのが事前にわかっていたような…


「(……本当に大蛇丸様の言うように、あの子は予見の力を発揮できていないのか?)」


一抹の不安がカブトの胸をさわがせる。もし彼女が予見をできるとしたら、この計画そのものが不可能なのだ。だが大蛇丸を止めることは不可能に近い。とすると…


「いたぞ、あそこだ!周りこめ、狗、酉!」

「ああクソ、考える暇もないなんてね…!」


カブトはとにかく逃げ切ることだけを考え、再びその場から駆け出した。

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ぱーぷる姫(プロフ) - 6時間ぶっ続けで読み続けました。どうかハッピエンドに! (7月5日 6時) (レス) @page44 id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
夢優(プロフ) - 初コメ失礼致します。陰ながらずっと応援しておりました。同じくカカシ先生が好きな一人です。更新される毎に面白く、次のお話が楽しみでいます。今後の展開楽しみです。Twitterの方にフォロー申請させて頂きました。これからも応援しております。 (2022年8月19日 12時) (レス) id: 8b891f9a28 (このIDを非表示/違反報告)
Luna - 1作品目から秒で読み終わってしまった、、楽しみにしてます! (2022年8月1日 23時) (レス) @page47 id: c3b541dbab (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新嬉しいです!やっぱりこれは神作品 いつまでも応援しています!! (2022年7月6日 0時) (レス) @page44 id: ef698603e3 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - あああああああああああああおわってしまったぁぁぁぁぁぁあ (2022年6月20日 3時) (レス) @page40 id: 9e745c4531 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月27日 22時

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