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『…そんなこと…そんなこと、私だって、…』


分かっている。
言葉を続けられないままにAの視線は大蛇丸を離れて地面へと落ちた。大蛇丸は満足気にその顔を眺め、それからカカシの方へと顔を向けた。


「カカシくんは私の言ったことを口からでまかせだと言ったけれど。アナタが本当に大事なら、何故彼らはアナタを『予言の子』でいさせようとするかしら。ねぇ、おかしいと思わない?」

『…ちがう、それは…私がやるって言ったから、』

「じゃあアナタは戦いたいの?他者を押しのけても、踏みにじっても、…わかりやすく言うなら殺してでも(・・・・・)、自分の意思を貫き通したい。それはアナタの意思なのかしら」

『…違、う。私は…私は、ただ​────』


Aはそれきり何も言わなかった。目線は地面へとおち、その目は激しく揺れている。動揺を隠せない様子の彼女に大蛇丸は満足気に微笑み、その首に押し当てていたクナイを離して彼女の項へ顔を近付け、


​───────そしてその白い肌に、思い切り歯を突き立てた。


『は、ァ…あ゛ァッッ!!』


一瞬何が起こったか分からずに固まっていたAは追ってやってきた痛みに悲鳴をあげた。どくん、どくんと心臓が脈打つ度にそこから真っ赤な血が滴り落ち、血管を通して痛みと痺れが全身へと広がっていく。立っていることすらままならず膝が折れ地面へと崩れ落ちた。


「餞別よ。何も信じられなくなったアナタに戦う理由はない。そして戦えなくなったアナタは、いずれ木の葉からは必要とされなくなる…そうなったら私の所へ来なさい。」


大蛇丸はそう言い捨ててその場を離れていった。動きを止めて居た暗部とカカシは慌ててAの元へと駆け寄った。


​───────


「A!」

「大_夫で_か、______さん!」


頭の上から何か声が聞こえる。自分の名前が呼ばれているのはわかったがそれ以外は聞き取れない。というか痛みでそれどころじゃない。心臓は今まで動いたことの無いスピードで駆け巡り、血脈が動く度に背骨から脳天にかけて痛みが走る。 どうすることも出来ず、抱きとめてくれた誰かに爪を突き立てて痛みをこらえることしか出来なかった。


『ぁ゛、ァあぁッッ、は、ぁ゛、んっう゛ぅ…』


視界がチカチカと点滅する。痛みは収まることを知らず、時間が経てば経つほど痛みは増していく。やがて体が先に限界を迎え、私は意識をそっと手放した。

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ぱーぷる姫(プロフ) - 6時間ぶっ続けで読み続けました。どうかハッピエンドに! (7月5日 6時) (レス) @page44 id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
夢優(プロフ) - 初コメ失礼致します。陰ながらずっと応援しておりました。同じくカカシ先生が好きな一人です。更新される毎に面白く、次のお話が楽しみでいます。今後の展開楽しみです。Twitterの方にフォロー申請させて頂きました。これからも応援しております。 (2022年8月19日 12時) (レス) id: 8b891f9a28 (このIDを非表示/違反報告)
Luna - 1作品目から秒で読み終わってしまった、、楽しみにしてます! (2022年8月1日 23時) (レス) @page47 id: c3b541dbab (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新嬉しいです!やっぱりこれは神作品 いつまでも応援しています!! (2022年7月6日 0時) (レス) @page44 id: ef698603e3 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - あああああああああああああおわってしまったぁぁぁぁぁぁあ (2022年6月20日 3時) (レス) @page40 id: 9e745c4531 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月27日 22時

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