ネモフィラは日盛を仰ぐ【NARUTO】ー下ー

｢…では始めます。ここからの試験は1対1の個人戦、つまり実戦形式の対戦とさせていただきます。ちょうど22名となったので合計11回戦行い…その勝者が第3の試験に進出できますね｣


使っちゃいけない忍術・体術特になし。時間制限やら場外反則やらもなし。相手はランダムに、電光掲示板に示された名前通りに戦わせる。死ぬか降参するか、それとも試験官が負けだと判断するまで試合は終わらないというなんでもありの模擬戦闘試験(バトル)。


やはり全て私が知ってるルール通りだった。そして試験の参加人数も、棄権するはずだったカブトと本来居ないはずの私の2人しか増えていない。


｢では早速ですが第1回戦の2名を発表しますね｣


月光ハヤテによる淡々とした説明が終わり、全員の目が電光掲示板に向く。


…あれ。この状況ってもしかするとひじょーにまずいのでは。


受験生は私とカブト以外誰も増えてない。そしてこの試験は各キャラにとって非常に重要な意味がある。きっと相手は変わらない。つまり私のペアは_________


動いていた掲示板の画面がピタリと止まる。


“A・A ＶＳ ヤクシ・カブト”


『やっぱそうなるよね〜〜知ってた！！マジで棄権したい〜〜〜〜〜ｯｯｯ！！』

｢うわうるさ｣


チラッとカブトの方を見ると彼は意味ありげな微笑みを浮かべて上忍師のひとりの方を見ていた。アレ大蛇丸だったよなたしか。もしかして私の事殺せとか言われてる？言われてるよねアレ？死の確定演出やめろ頼むから！！

サスケはカブトの様子を伺いながらそっとこちらに歩みよる。


｢…カブトには悪いが、アイツは頭がいい分膂力がない。再不斬を1度退けたお前だ、今更アイツにビビることはねーよ｣

『うわ声がいいさすがCV杉山○彰…じゃなくて！！それがいっちばん困るんだよ私は！！いっそ火力筋力で脳筋ブッパかましてくれる人のが戦いやすい！！』


サスケなりに慰めてくれたのはわかるが今はそれどころじゃねぇんだ許せサスケ。


『いい！？私のやり口は基本的にせこい！弱味・慢心・隙容赦なく突くべし！！騙し討ちバンザイ！！不意打ちしか勝たん！！！性格の良さがなんぼのもんじゃい！！！』

｢カッコわりぃことをドヤ顔で言うなってばよ｣