甘~い ページ3
涼太くんからお金をもらい、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら席につく。
注文を聞きに来た店員さんに、チョコレートパフェとメロンソーダを頼む。
それから、さほど時間がかからずにメロンソーダが運ばれてきた。
そのメロンソーダのストローに口をつけながら思う。
涼太くん、東京から神奈川の学校まで行くの大変だろうな…。
お金大丈夫なのかな、私にこんなにくれて…。
一人暮らししてるのかな。
…………そういえば、私涼太くんのこと何も知らない。
こうやって良くしてくれるのに…。
「…まぁ、他人の私に話す筋合いもないか」
そこにちょうど、チョコレートパフェも運ばれてきた。
一口食べると、とてつもない甘さが広がった。
「甘っ!!!」
疲れた体にはもってこいだな。
すると、ウィーンと自動ドアが開く音がして、ふと顔を上げる
「っ…!!」
うちの学校、霧崎第一の制服を着た生徒たちがゾロゾロ入ってきていた。
よく見てみると、その御一行は男子バスケ部で。
「やばいやばいやばい…」
隠れようにも隠れる場所がない。
も、最悪…。
お願い気づかないで……。
彼らがいる側の手で前髪をいじりながら、なんとか顔を見られないようにする。
別に会ったからといって何があるわけでもないけど…。
なんとなく、プライベートで知り合いに会うのイヤじゃないですか?
それも、あのお隣さんだから余計だけど…。
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作者名:ここあ。 | 作成日時:2015年1月17日 13時