イナGO 二重人格のボク／俺はボカロの歌い手 フィフスステージ!!

二百七曲目 ページ7

コハル:音響さーん。Are you ready？

俺はエレキギターを引っ提げている。
と言うのも、俺が
ギターを担当し、音響さんはそれ以外の音源を流すという訳だ。

コハル:さーん、にー、いーち…

ｷﾞｭｷﾞｭｷﾞｭと言う掻き鳴らすギターに乗って、ドラムとキーボードらしき音が聞こえる。

コハル:♪「『さあ、残さず食べなさい』」

コハル:♪「腐臭漂う背徳の館 今日はじまる最後の晩餐」
「身の毛もよだつ料理の数々 ひとり食い漁る女の笑顔」

頬に手を添えて、満足げに笑う。

コハル:♪「彼女の名前はバニカ･コンチータ」
「かつてこの世の美食を極めた」
「その果てに彼女が求めたのは 究極にして至高の悪食」

フォルテ･ミスト:♪「敬い称えよ われらが偉大なコンチータ」
「この世界の食物は すべてがあなたの為にある」─────♪

俺は思わず舌舐めずりをした。
聴いててゾクゾクするんだよ。

コハル:♪「食らい尽くせこの世のすべて 胃袋にはまだまだ空きがある」
「青白く輝く猛毒 メインディッシュのスパイスに最適」

掛ける素振りをして、また頬に手を添える。
それもまさしく幸せそうに。

コハル:♪「骨の髄までしゃぶり尽くせ 足りなければ皿にもかぶり付け」

指先を口許にあてた。一歩間違えればかじりそうなくらいに。

コハル:♪「舌先を駆け巡る至福 晩餐はまだまだ終わらない」
Ah──ah─

フォルテ:♪「『雑草16種の野菜ジュース』」
ミスト:♪「『鉄分のみたっぷりコーンフレーク』」
フォルテ:♪「『毒茸のコンソメスープ』」
ミスト:♪「『シェフのきまぐれサラダ』」
フォルテ:♪「『召使特製ブリオッシュ』」
ミスト:♪「『季節外れのフルーツ盛り合わせ』」
フォルテ:♪「『永遠に眠れなくなるコーヒー』」
ミスト:♪「『(カロリー控えめ)』」

カッコの所まで言いやがった！Σ(●△-;;)

フォルテ:♪「『焼きネギと生ネギのサラダ、長ネギを添えて』」
ミスト:♪「『ピンクオクトパスのカルパッチョ、女王風味』」
フォルテ:♪「『ナスの和風グリル、ナス抜き』」
ミスト:♪「『メイドが適当に作ったパン』」
フォルテ:♪「『シェフ特製いもけんぴアイス』」
ミスト:♪「『自作ハイポーション』」

全部言いやがった！！

続きます！

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