イナGO 二重人格のボク／俺はボカロの歌い手 フィフスステージ!!

二百二十八曲目 ページ28

コハル:♪「いらない 汚い 感情なんてもう」
「いらない 嫌な 思いなんて」
「人は 誰も 幸せとか 求めすぎて こんな汚い」

ハイテンポな間奏に乗せて、俺はステージから延びる道へ。

コハル:♪「人それぞれ とか言うくせして」
「価値観 快感 分かちあって」
「都合悪くなれば 今度は 人はみな どーのこーのって言うんだ」

コハル:♪「それじゃ ちゃんと 教科書でも 作り ちゃんと 定義してよ」
「人のあるべき生き方とか」
「清く正しい男女関係」

左右を指差す。それも、的確に男女を。

コハル:♪「そうさ僕ら寂しいって言葉吐いては」
「分かり合えたフリしてるだけで本当は」
「満たされることを愛と勘違いして」
「何も分かっちゃいないな」

バカにしたような顔でファンを見下した。
(スマン。)

コハル:♪「ダメだったんだ人類は それはとうにとうに手遅れで」
「どうなたって本能は都合良く波長合わせていく」

後ろのスクリーンには、水面に波紋が広がっていたが、打ち消しあったかのように消えた。

コハル:♪「汚れちゃった 感情に 心は もう 石のようで」
「求め合いの惨状に もう 汚い 触らないで」

払い除けるようにマイクを持っていない方の手を払った。

コハル:♪「悲しい話 さっきから 語りっぱなし どーゆーつもり？」

腰に手をあて、憤慨したようにした。

コハル:♪「茶化し 冷やかし 飽きたらもう 笑いは無し なんておかしい」
「形ばかり 気にしすぎて まるで敵見てるみたい」
「かなり やばい 頭の中もう タラリ タラリ ドゥーパッパラパ」

コハル:♪「そうさ僕らいつも欲に毒されてさ」
「手に入れてはすぐに飽きて放り出してさ」
「そしてまた次のおもちゃを見つけ言うんだ」
「君しかいないんだ」

まっすぐ、俺は前を指差す。
誰とも特定していない。



続きます！

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