イナGO 二重人格のボク／俺はボカロの歌い手 フィフスステージ!!

二百二十一曲目 ページ21

急いで腕の鎧をはずし、剣も外す。

コハル:♪「むかしむかしあるところに」
「悪逆非道の王国の 頂点に君臨してた 齢十四の王女様」
「処刑の時間は午後三時 教会の鐘が鳴る時間」
「王女と呼ばれたその人は 一人牢屋で何を思う」

スクリーンに、鉄格子が映り、俺は閉じ込められたように写った。

コハル:♪「ついにその時はやってきて 終わりを告げる鐘が鳴る」
「民衆などには目もくれず ─彼女─はこう言った」Ah──!!!

コハル:♪「『あら、おやつの時間だわ』」

首を勢いよく下に落とす。
あの「ザシュッ」と言う音に合わせて首を落とすのは難しい。
あ、外れても取れてもねーぞ？

コハル:♪「悪の華 可憐に散る 鮮やかな彩りで」
「のちの人々はこう語る」
「嗚呼 彼女は正に悪ノ娘」

最後の手拍子に合わせて、俺はブーツのかかとを鳴らす。
タップダンス……もどきだ。

なんだよ！そんな目で見るんじゃねーよ！
どーせ上手くねぇよ！(泣)

最後の最後、俺はタップダンスしながら腕を上に上げてくるくると回り、回ると共にうやうやしくお辞儀をした。

コハル:シロの「悪ノ召使」対の曲、「悪ノ娘」でしたァっ！逆だと思ったやつー？

ぱらぱらと手が挙がる。
俺は数えず、ニッカリ笑って言った。

コハル:うん。今手を挙げたやつ、首、はねるぞ。

その一言で、手が一気に引っ込んだ。

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使用した曲

悪ノ娘

作詞･作曲:mothy(悪ノP)

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