青城の男装少女は雨柱

3転校生 ページ5

〜国見side〜

隣に座ったので、一応挨拶はしとく。



「…………宜しく」



『…………………どうも』




だいぶ間があったんだけど。なんなのコイツ



授業が始まったら、寝た。


のに、先生も注意しない。



初日だからか？




いや、初日くらい真面目に授業受けろよ。




午前中の授業が終わり、昼休み。



「あ、雨森君寝てるみたい」




「え、寝顔超可愛い」



「可愛い系ツンデレイケメン。」



女子は寝ている雨森を見てコソコソと話している。



確かに寝顔は可愛いと思ってしまった。



女子みたい。




すると、とある女子が寝ている雨森に話しかけ始めた。




.




まぁ、起こしてやんないと、昼飯食べ損ねるけど。



面倒なんだよな、此奴。



「ねーねー、Aくぅん、起きないとぉ昼ご飯食べる時間〜なくなっちゃうよぉ？」



コイツは男バレのマネージャーの、



歌楽 夢愛(ｳﾀﾗ ﾕﾒﾒ)




まぁ典型的なぶりっこ。



もう一人マネがいるが、あまり仲は良く無いらしい。



まぁ、今のところ問題をおこしてるわけじゃないから、辞めさせられないけど、



なにかと絡んでくるので正直ウザい。



「ねぇねぇ〜Aくぅん、いっしょにぃおひるごはんたべよぉよぉ〜」



ゆさゆさと体を揺らしいている。




いや、起きないのかよ！？



『んぁ……ん、なんか用？』




「あっやっと起きたぁ〜、Aくぅん、わたしぃ、歌楽夢愛っていうのぉ、ゆめめってよんでねぇ、」




『………わかった。終わり？…て、もう昼か。僕お弁当食べてくるから。バイバイ。』



「あっ待ってよぉ、ゆめめとお弁当食べようよぉ〜」



『………悪いけど、僕先約がいるから。』



起こされた雨森は機嫌悪そうに教室から出て行った。




.






.






何も持たずに。




なんなんだよ。まぁ、購買にでも行くのか。

て、弁当じゃないじゃん。



正直歌楽と食べてもらいたかった。だって断られたとすれば次に来るのは……



「あきらくぅん、いっしょにぃお弁当たべよぉ！屋上いっしょにいこうねぇ！」



俺んとこ。


「…あぁ、うん。」


元々バレー部の皆で食べるのだから、こいつがバレー部な限り一緒に食べることになるのだ。


ペラペラと話しかけてくる歌楽をスルーしながら屋上へ向かった。

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