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無事、手当てを終えて退院することになったA

今は 俺の隣を何食わぬ顔で歩いている

彼女に いつ言い出せばいいのだろう


┄ ┄ ┄

カ「…Aを、俺の班の副担当に…?!
本気ですか 三代目!彼女は忍では…」

猿「わかっておる…しかし、こうする他ないじゃろう。」

苦虫を噛み潰したような表情の三代目は、

ゆっくりと俺の顔を見上げ…

猿「お前が守らずして、誰があの娘を守るのじゃ」

カ「そ、それは…」

確かに…俺は既に ある仕事が任されていて

これから先、常に彼女の側に居てやれるとは限らない

いや……居られないんだ…

他の誰かに彼女を任せることもできないし

でも、だからって…

忍でもない彼女を任務に連れていくなんて

ましてや下忍にも満たないコブ付きで…

いくら俺が上忍とはいえ、厳しい事だろう

それにこれは、彼女の未来に関わる…大きな問題だ


「カ……さ…」

「…カシ…ん」

A「カカシさん!!」

カ「え…あッ、はい!」

思考が一気に現実へと引き戻された

俺の裏返った声が道の真ん中で響く

A「………」

ムスッとした顔で俺の顔を見上げる彼女は

立ち止まった俺を置いてずんずん歩き進めた

カ「あッ…ちょっと待って」

A「考え事でしょう?ならお一人の方が宜しいですね」

構って貰えず拗ねている子供みたいだ

口調は随分と大人びてるのにな

カ「あぁ、まぁそうなんだけどサ…
Aも関係してる事なんだ、だから……」

ピクリと肩を震わせ、

振り向いて俺を見る彼女は

これから俺が話す事をどう受け止めるだろう


A「私が、副担当…ですか」

家に着くや否や 彼女をソファに座らせ、

三代目の考えを彼女に説明した

カ「うん、要は俺が担任でAが副担任みたいなカンジ」

A「でも私…忍術なんて……」

忍ではない自分は、忍を目指す子ども達に

何も教えることはできない…と彼女は零した

さらに、元いた世界では

人の上に立つ立場にいながら

殆ど 教鞭を持った事はなかったようで…

A「私にできることなんてッ」

カ「あるよ」

沈み込む彼女の言葉を遮る

カ「少なくとも、俺はAと出会ったこの数日の間に
何度も学ばされてるし、助けられてる」

忍としてじゃなく、

一人の大人として彼らを見てやって欲しい

そう伝えれば 彼女は微笑んで頷いた



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設定タグ:はたけカカシ , 創作柱 , NARUTO   
作品ジャンル:アニメ
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四つ葉のクローバー - 久しぶりに更新してくださりありがとうございます。続きもとても楽しみにしております。 (2021年4月7日 17時) (レス) id: abfe07a57a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いろ | 作成日時:2020年11月10日 16時

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