さんじゅうよん ページ34
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「遠回りになりますが新宿へ寄っていっていいですか?」
顔の熱が覚めてきた頃、そう聞かれる。
大丈夫です、と答えつつも内心首を傾げていた。一体なんの用事なんだろ?
それを察したのか銃兎さんは胸元からカードのようなものを取り出した。
それを受け取り目を凝らすと、どうやら社員証のようなものだった。
赤みのかかった髪をして、目の下にクマがある疲れきったような男性の写真が貼っている。
その横には見慣れない会社名と、観音坂独歩という名前が羅列していた。
「彼とはこの間のテリトリーバトルでの相手だったのですが…。これを落としているのに気づかなかったようで、挨拶がてら届けようかと」
「テリトリーバトル?」
「…あぁ、あなたはヒプノシスマイクすら知らなかったのですね」
そう言うと銃兎さんは面倒くさそうにしながらもこの世界の日本について教えてくれた。
男性の政治参加を認めず、女性のみが中央区と呼ばれる男性を排除した区間で政治を行っていること。
またその中でエイチ法と呼ばれる法を作り、武力による戦争を完全禁止。その代わり、ヒプノシスマイクという人の精神に干渉する特殊なマイクを使うことにより、男性同士テリトリーバトルをさせるようになったこと。
男性のみ税金10倍など、女尊男卑の世界になっていることなど…。
「なんというか、穴だらけですね。その法律。暴動とか起きなかったんですか?」
「最初は、巫山戯るなと男が女性を襲うような事件も多発しましたし…。デモ活動も行われました。しかし、中央区もつヒプノシスマイクを恐れ、言いなりになっているのな今の現状です。」
「男女二元論を前提として、トランスジェンダーの方々への考慮も何も無い…。いくら男尊女卑が続いてるからって、女尊男卑の世界が許されるわけじゃないのに…」
「全員が貴方みたいに優しい人間だったら、良かったのですがね」
…そう微笑む彼を横目に、私はなんだか泣きそうになってしまった。
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ヒプマイの世界の政治ってどうなんでしょうね。ついつい考えてしまうめんどくさいヲタクです…。
遅れましたが、最高順位19位、読者数300人突破、評価80越え!ありがとうございます!
感謝してコメントなどとても励みになります!
これからもよろしくお願いします!
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リドルの妹になりたかった願いから生まれた夜月です嘘です。 - ふぅぅ………… …すき。 (2021年1月10日 1時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - ルイさん» お待たせしてしまって申し訳ありません、続編の更新の準備が整いましたのでぜひ見てください! (2020年1月15日 20時) (レス) id: 6dc6009444 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - この作品大好きなので、続編を作って頂けるなんてとても嬉しいです(#^.^#)楽しみにしています^^ (2020年1月5日 9時) (レス) id: 7f74208646 (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - あこさん» ありがとうございます!楽しみと言って頂けて良かったです!無理せずバンバン更新していきたいので、応援宜しくお願いします! (2019年12月31日 12時) (レス) id: 8fb33f3543 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 次の更新が楽しみすぎてヤバいです!!!((((*゜▽゜*))))無理せず更新頑張ってください(っ´ω`c) (2019年12月31日 2時) (レス) id: 8776df8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まま松2 | 作成日時:2019年8月19日 20時