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【瀬名泉side】
れおくんが不登校になった。
停学をくらってかられおくん会うことは無くなってしまい、登校してきたらゆっくり話をしようと思っていた。だけど、停学期間が過ぎてもれおくんが学校に来ることは無かった。
「お見舞い…そう、お見舞いだから」
俺はお見舞いという理由を付けてれおくんの部屋に訪れていた。
部屋の前でどのタイミングで行けばいいのかと悩む。いや、お見舞いっていう理由があるんだから躊躇することは無いんだ。
ノックをしてみるが返事が無い。
「…俺、瀬名だけど」
扉越しにそう伝えるとドアが開いた。部屋の中は真っ暗だった。
「なんでこんな…」
「……ごめん、ごめん」
なんでこんな暗いの、そう言おうとした俺に向かって呟かれた謝罪の言葉に驚く。
輝きを失ったその瞳からはかつての彼を感じることは出来ない。
その部屋には絶望と呪いが渦巻いていた
「…れお、くん？」
目の前の彼は本当にあの月永レオなのだろうか。そんな疑いさえ湧いてくる。
言葉が出てこなかった。
「ま、待ってっ！」
何か言わなければと口を開こうとしたら、れおくんに遮られた。
「今、かくから！つくるからっ…！」
焦ったようにそう叫んで鉛筆を握る彼。
しかし、いつもの様に紙に音符を描くことは無い
真っ白な紙に向かってただじっとしている。
よく見ると寒さを感じるくらいの気温のこの部屋で彼はびっしょりと汗をかいていた。
まさか、ここまで追い詰められているなんて思っていなかった
あのれおくんが。
霊感(インスピレーション)を愛し、楽しそうにいつも曲を生み出していた彼が、今はただ苦しそうに鉛筆を持った手を震わせている。
よく見ると手は血だらけだった。
「…っ、うごけ…動けって！」
手に向かって憤るように言う彼にはもはや音楽を生み出すことが楽しいとは思えなくなっているように見えた
「れおくん…」
「…やだ、違う！まだかけるから、また作曲するから…っ！」
『見捨てないで──』
必死に俺に縋るれおくんからそんな言葉が聞こえたような気がした。
すると急にれおくんの喉から「ヒューッ」という音がしだした。
「ちょ、れおくん！！」
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冬月紺(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます。ゲームや小説の内容に忠実ではありませんので、そこだけご注意下さい。レオくんの過去はすごく切ないですよね。Knights尊いです。読んでくださり、本当にありがとうございました。 (2020年4月26日 12時) (
レス) id: 0132d6c14b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - やっぱ切ないですね...改めて過去が知れたので嬉しいです。 (2020年4月25日 1時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬月紺 | 作成日時：2019年8月5日 2時
