237話 ページ41
何メートルあるのだろうか
あまり近くに寄りすぎると首が痛くなってしまうと思うほどのおおきなツリー。
するとどこからともなくだんだんクリスマスソングが流れてきて…。
私は思わず立ち止まってしまった
それに気がついた黄瀬くんも立ち止まってくれて…。
「メリークリスマス」
と、優しくつぶやいた
わたしもすかさず「メリークリスマス…」と返すと、黄瀬くんが照れ臭そうに笑った
後ろから聞こえたのは「まじ!?さつきが!?俺に!?」と慌てる声
そうか、忘れてた、と思ってわたしも手に持っている紙袋を渡そうと視線を下に下げた
すると目の前が影になって、「これ、プレゼント」と頭上から温かい声
思わず顔を上げると、そこには寒さのせいなのか顔が赤いイルミネーションに照らされた黄瀬くん
手には小さな紙袋
「…私に、?」なんて当たり前のことを口にしてしまって、「以外に誰がいるんスか」と笑われて
感謝の言葉を伝えて受け取った
「…はじめてのクリスマスだし、高校生なのに背伸びしたものあげるのもどうかなとか思ったんスけど…」
黄瀬くんが照れている中軽く袋の中身を見ると明らかにアクセサリーの箱
「…ま、まって、黄瀬くん」
これって、だって、明らかに…
「…アシスタントさんに付き合ってもらって、ちゃんと選んだっスよ」
そう顔を逸らす黄瀬くんを視界の端に捉えながらゆっくりと箱を開けた
そこにはステキなブレスレットが入っていた
「…ネックレスだとなんか重いし、ブレスレットのが腕時計とかにも合うかなとかおもって…」と顔をそらしたまま続ける黄瀬くん
そっか…私が毎日腕時計をつけているのを見てくれていたんだ…と感じて少し笑みが溢れた。
わたしもすかさず黄瀬くんに大きな紙袋を渡した
「私からも!!」
黄瀬くんは少しびっくりした顔をして照れながら箱を開けてくれた
「…これ、有名ブランドのベルトじゃないッスか」
そう口にする黄瀬くんはとても嬉しそうで
こっちまで幸せになる
「…なんかね、わたしも考えたの。」
「ネックレスとか明らかに彼女にもらったんだなってわかるもの、いろんなとこで言われるのやだし…。」
私は思わず黄瀬くんから視線を外して、少し照れながら続けた
「ベルトなら普段そんな見ないから、さりげなく毎日使ってもらえて…、誰にもバレない、かな、って、」
あ〜私絶対顔赤い
「ありがとう」
毎日使うね、と笑ってくれた黄瀬くんにまた心臓が大きく鳴った
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葵 - 私は三推しの青峰を友達に奪われましたまじで最悪なんですよ? (2021年12月19日 12時) (レス) @page32 id: a5167809cb (このIDを非表示/違反報告)
葵 - ( ノД`)…大輝が桃井と嫌だ( ノД`)…青桃嫌だ( ノД`)… (2021年9月2日 12時) (レス) id: 0028bf96c7 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - Mさん» ありがとうございます(´;ω;`) (2020年11月3日 9時) (レス) id: 20e8fe3349 (このIDを非表示/違反報告)
M - 更新待ってます!!!頑張ってください。大好きです(*´∀`*) (2020年11月2日 20時) (レス) id: af70b25253 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 沢さん» ありがとうございます!これからも全然続いていくのでぜひぜひお読みいただけると嬉しいです! (2020年11月1日 20時) (レス) id: 20e8fe3349 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年10月30日 21時