97話 ページ47
「どんなに仲良くても、ここまでしか見せないって決めた情報しか出さない。そうすればみんな味方だし私を嫌いって言う人もいない。」
そうすれば何も辛くないの、でも、と彼女の声が突然弱々しくなったのを俺は聞き逃さなかった
「…すごい、疲れちゃうんだよね。学校行くのもしんどくなるし、みんなが知ってる白河Aは明るくて元気な子だから、誰にも相談できなくなるし…」
俺が答えられずに黙って聞いていると、私たち、似たもの同士だね。と彼女は笑った
たしかに俺と仲良くなって、学年にもかなり広まって…他の子だったらもしかしたらかなり大ごとになっていたかもしれない、
でもみんな、白河さんだから、Aちゃんだから、って応援してくれて…
それは、君のいいところッスよAっち
君じゃなきゃこうじゃなかった。
みんなに好かれる素敵な人柄
俺はそんな君に惹かれていった
恋バナなのか、なんのか
よくわからない時間はあっという間に過ぎていき
「2往復も手伝ってくれてありがとね」
「どういたしまして」
おやすみ、と言葉を交わして
俺たちの合宿1日目は終わりを告げた。
…ん、
…ん?
『…涼太ぁ、、…合宿中だってば、…ばか』
井上と、…なにしてたんスか…
なんで、……照れてんの…、
俺は彼女を向かい合わせで俺の上に座らせて、彼女の白い腰に手を回した
『…やぁ…』
もう片方の手を頬に当てて、指で唇を撫でると同時に
…舌出して?と声を出して
俺は、ン、と口を閉じる彼女の唇を指で割った
ゆっくりと顔を近づけて、熱いキスを………
ガバッ!!
黄瀬「っ…………って」
…ゆ、夢…
時計を見ると朝の3:56
…なんだ、いまの夢
お風呂上がりの色っぽい彼女を見たからだろうか
夢の中の彼女が、『涼太…』と俺に笑いかけた
っっ、、…
…にしても俺、夢の中でも井上のこと気にしてるとか独占欲強過ぎないッスか、、
横を見ると爆睡の先輩たち
寝よう、ともう一度布団を被ろうとして気がついた。
俺の息子も、元気そうだ
こんな場所で致すなんて絶対ないッスけど。
俺は邪心を蹴散らしてもう一度眠りへ入った。
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作者名:りん | 作成日時:2020年10月21日 5時