576話 ページ34
Aside
ブブブブッ ブブブブッ
「もしもし」
黄瀬くんと喧嘩をして
まだまだ子供な私は自分から謝れずにいた
何も考えずにただぼーっとベッドにうつ伏せになって寝ていた私は、ベッドの上で震えるスマホに手を伸ばして、今すぐにでも閉じそうな瞼を無理やり開けて声を出した
『ごめん、急に電話して』
電話の相手は期待が外れて私の大親友で
少し期待を抱いていた私は「ううん、リナなら大歓迎だよ」と口にした
『文化祭のことで聞きたいことがあって』
今一番聞きたくない文化祭という言葉に胸を痛めて
少し返事が小さくなった私に
リナは『あと、…なんか今日様子おかしかったからさ』と優しい声でつぶやいた
「…うん、ありがとう」
感謝の言葉を吐くと、リナは先に簡単に文化祭のことについていくつか私に質問をしてきて
眠い目を擦りながら私はそれに一つずつ答えた
『んで、…なんか、話したくなかったら話さなくてもいいんだけどさ』
『なんか、あったの?』
リナはわたしから無理やり聞き出そうとせず、空気を読んで話を振ってくれた
そんなリナの声もわたしの耳に届かず
『…あれ?A?』
「…すー、すー、」
リナは小さく鼻で笑ったと共に、『おやすみ、』とつぶやいた
98人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りん | 作成日時:2021年1月28日 16時