472話 ページ31
涙を流すほど緊張しているなんて、俺らしくない
そんなことはわかってるけど
軽いトラウマレベルにあの高校一年の時の洛山戦にメンタルをやられていた
いつか見返してやると頑張るバネにはなったが、いざこうやって試合が目の前にやってくると
狂ってしまうほどの緊張感に息をするのもやっとだった
リナは俺を理解してくれて、しっかりと送り出してくれた。
いつもならあんな風に取り乱さない俺が取り乱したことから、少し呼び出したことに罪悪感などを覚えていないだろうか
少なくとも呼んだのは俺なのに
試合が終わったら、ちゃんと話そう。
試合が終わる頃にはもう当たり前だけど結果が出ている
その事実にまた胸がギュッとなって
俺はそれをかき消すようにロッカールームへ走った
俺の意思と反して、とめどなく流れる涙。
集合まであと30分しかねぇのに
こんなメンタルで大丈夫か俺、
彼女なら俺を癒してくれると思っていた。けどそれも叶わず
俺は人通りのない廊下を走る足をだんだん止めて、壁に鈍い音を立てて寄りかかった
「…っ…っ、」
声を押し殺して、溢れ出す謎の緊張に堪えながら泣いた。
涙が枯れるまで、出してしまおうと思った。
「おい、具合悪いのか」
「…っ!!」
ここの廊下を通るのは、秀徳のベンチを含めたレギュラーだけ
だから、その声の主に鉢合わせることだって予想済みだったのに
やっぱりいきなり現れてくれると嬉しいもんだな、
「…しんっ、ちゃん、っ、…っ」
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りん(プロフ) - 湊さん» めちゃくちゃ今更すみません!!このコメント見て調べて声出して笑いました笑笑笑笑ご指摘有難うございます!!書き換えるのしんどいのでこのまま行きます笑本当に有難うございました笑笑 (2021年1月3日 3時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - インターハイ編って黄瀬達三年生ですよね…?氷室さん一つ年上なので卒業してますよ…? (2020年12月18日 14時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2020年12月6日 11時