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467話 ページ26

リナside


泣き腫らした目を必死に水で冷やして、臭かった衣類を着替えて


なんだかんだ言って、男バスの会場に着いてしまった。

もちろんこの後女子だってまだ試合があったし
男子の方を見にくるなんてみんな思わないだろう

あー、何しにきたんだろ、なんて少し考えて

結局Aから電話が来ていたことに気がついたのもかなり後だった。

まあもう、きっと情報は回っているだろうし
私からわざわざ言う必要もないだろう

さて、来てしまったわけだけど

まだ引き返せるし、どうしよう

こんなこと考えてる自分もやになっちゃうよな、全く


私が大きくため息をついてやっぱり帰ろうと心の中で思った時だった



「あれ、…」





「リナちゃんじゃないスか」


聴き慣れた声に思わずビクッと反応して振り向くと

黄瀬くんが立っていた



「…あー、黄瀬君、お疲れ様」


黄瀬くんは私に小さく「うん、そっちも」とつぶやくと
「高尾の試合見に来たの?」と少し優しく微笑んだ


私はその笑顔に少しずきんと胸が痛んで


「…いや、…来たんだけど、やっぱり合わせる顔ないし…」


咄嗟に目を逸らして「やっぱ帰ろっかなって思ったとこ、」と頭をかいた


私は目を逸らしてたから顔は見えなかったけど


「…」



その瞬間黄瀬くんの空気が少し冷たくなったのがわかった


「呼ぼうか?」


ぼそっと呟きながらスマホを取り出した黄瀬君に、わたしはバッと顔を上げて「えっ!?まって?!」と慌てながらスマホを奪おうと手を伸ばした


黄瀬くんは真顔のまま天高くスマホを突き上げて

「来たのに黙って帰る方がよっぽどそのあと合わせる顔なくなるッスよ」

と低い声でわたしを叱った



「…」


わたしがまた黙り込んだのをみて静かにスマホを下ろした黄瀬君は、「ま、…試合までまだ1時間あるし、呼べば喜んできてくれると思うッスよ」

と呟いた




「1ヶ月半、会ってないんでしょ」



「…っ!!!な、なんで、知ってるの!」



「Aからきいたんスよ」



「無駄な意地は張らないのがオススメッス」


そう言いながら手を振って会場の方へ消えていった黄瀬くん



勝ったのに、あまり嬉しそうじゃなかったような気がした。


黄瀬くんの言葉はわたしの背中をとても強く押してくれたようで
わたしはスマホを取り出して高尾くんに連絡することを決意した

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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 黄瀬   
作品ジャンル:アニメ
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りん(プロフ) - 湊さん» めちゃくちゃ今更すみません!!このコメント見て調べて声出して笑いました笑笑笑笑ご指摘有難うございます!!書き換えるのしんどいのでこのまま行きます笑本当に有難うございました笑笑 (2021年1月3日 3時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - インターハイ編って黄瀬達三年生ですよね…?氷室さん一つ年上なので卒業してますよ…? (2020年12月18日 14時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2020年12月6日 11時

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