検索窓
今日:22 hit、昨日:2 hit、合計:37,693 hit

不登校*775 ページ27

‐赤司side‐


Aを抱き締めているとAが僕に寄り掛かってきた。


「A?」

Aの顔を覗き込むとAは眠っていた。
普通このタイミングで寝るか?

と若干呆れながらもAを抱き抱えてベッドに寝かせる。
寝苦しいだろうから第二ボタンを開けてすぐに毛布を首までかける。


「本当にマイペースだな」

だけどそこもまたAのいいところなのだ。
嫌いなところは考えても考えても、全然無い。

他人からすれば面倒臭く思うところもあるだろうけど、僕は別にそうは思わない。
Aだから許せる。

僕がAを愛し続けている限り、Aも一途に僕を想ってくれる。


本当に良くも悪くも純粋で利口だ。

Aの頭を撫でる。


毛布のなかからAの腕を出して袖を捲る。

「リスカ………か」

かさぶたとなりデコボコしている傷跡に指を這わす。

きっと切るときは腕よりも心が痛かっただろう。
二の腕辺りになるとアザも目立ってくる。


「カッターだけでなく、暴力でも体に傷が付いてしまったんだね」

暴力の手慣れになってくると服で隠れている場所ばかり狙う。
だから厄介なんだ。

体の傷は塞がるが心はかなかふ塞がらない。
僕は心の傷に上乗せしか出来ない。


「すまない。君の傷を癒すことは僕には出来ない。だが忘れさせる事は出来る」


と眠るAの頭を撫でながら呟く。

癒すことが出来たときは家族が家族として和解したときだと思う。
だから今のギクシャクしている状況が続く限り、Aの心は癒せない。

不登校*776→←不登校*774



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
設定タグ:黒子のバスケ , 不登校 , 木戸藍楽   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

木戸藍楽(プロフ) - そなさん» ありがとうございます!!私が夢主ちゃんを溺愛しすぎて赤司様のキャラに影響しているんですよね(笑) (2016年3月25日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
そな - 主人公ちゃんぎゃんかわ(^q^) (2016年3月21日 23時) (レス) id: f461286a31 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 橙乃かりんさん» 本当に力足らずの作者で申し訳ありません!! ありがとうございます!!頑張ります!! (2015年12月19日 14時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
橙乃かりん(プロフ) - 木戸藍楽さん» あ、はい!あ、応援してます!頑張ってくださいね! (2015年12月19日 14時) (レス) id: d978ad2b67 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 橙乃かりんさん» あれ!?そうでした!?すみません……恋愛物書いたことがないとしといてください……本当にすみません… (2015年12月19日 13時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2015年12月10日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。