【黒子のバスケ】関わらないでください13【赤司征十郎】

不登校＊670 ページ22

そりゃあ赤司さんだってさ、人間だもん。

飽きも来れば興味も湧く。
分かってるよ？

分かってるけどさ、好きなんだもん。
大好きなんだもん。


赤司さんが別の女の人に愛を注いで、その人と結婚して家庭を築くなんて想像すると胸の奥が痛い。

勿論赤司さんが幸せなら良いんだけど、結婚してほしくない。


……やっぱり、私は独占欲…？だっけ…
それが強いのかな…？


こんなんじゃ赤司さんに嫌われちゃう。


考えていると部屋に着いたらしくクッキーを取って部屋を出ようとした。


「にゃー」
「コク……ごめんね…今日夜に遊んであげる……」


とコクを撫でて部屋を出る。
部屋を出るときにコクの不安そうな声が聞こえた気がしたけどきっと気のせい。

「やだ……嫌われたくないよ……」

ズルズルとその場に座り込む。

赤司さんに嫌われてしまったら私はどうなるんだろう。
ずっと泣き続けるだけで済めばいいな……

人間不信にはなりたくない。
ただでさえ対人恐怖症なのに。


赤司さんの将来は赤司さんの自由だから私は何も言わない。
大丈夫。
赤司さんは傷付ける事はしない。

赤司さんが大好きだから。
赤司さんの大切な将来を壊すことはしない。

大丈夫。


「大丈夫………」


赤司さんと別れる事になったらやっぱり赤司さんは私が好きになってはいけなかったんだって自分を騙せばいい。

自分を騙すのは得意だから。


今までだって自分を騙す事で自分を守ってきたのだから。
また偽りの私を演じるだけ。

何も変わらない生活だよ。


私はまた自分を騙して赤司さんの部屋に急いだ。

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