さつきの影は現役誠凛高校男バスマネージャー *3*

85 ページ9

次の日の朝。



火神くんと黒りんにクッキーを持っていくことにした。



二人には不可抗力とはいえ、冷たく突き放すような言動をしてしまった。
今までこういう事は中学時代にもあったけど…罪悪感があるのはあの頃から変わらない。






教室につくと、すでに人影が…





A)おはようっ




黒)おはようございます、A




A)早いね





黒)朝練あると思ったんですが…なかったんです^^;





困ったような顔をして本から顔をあげて私を見る。
でも、その雰囲気からなんとなく感じるものがあった。




A)火神くん…寝てるのね




黒)朝練ないと分かってすぐでしたよ。




A)そっか…じゃあ黒りん、これあげる




私は、今日ラッピングしたチョコクッキーを黒りんの机に置いた。




A)昨日は冷たくしてごめんね…




黒)いえ…翠園寺さんが必死なのが伝わりましたから…






黒りんはホントに私の事理解してくれてるな…
幼馴染ってこんなにも分かってくれるもんなんだな…





そしたらきっと…あの事話しても…







いや、やめておこう…
国家機密は絶対に口にしてはならない。
ばれるときは任務終了でないと…




幼馴染が征君…赤司君じゃなくてすごいほっとしてる。

絶対に問いただしてくるもんね







でも、やっぱり黒りんもきになるようで…






黒)翠園寺さん…いえ…A




A)っ！？



黒)ぼくたちに…前から隠してることないですか？…僕たち誠凛メンバーやキセキの世代…貴方の光であった彼女にも内緒で抱え込んでることありませんか？





A…






あるよっ…隠してることなんて数えきれないくらい…
でも、きっと近いうちにばれちゃうんだよ。
だったら、ばれる前まではずっと今までの状態を保つしかない。





黒)もし、僕に出来ることがあるなら…





A)ごめんね黒りん。それは心を許してる黒りん相手でも言えないことなんだ…
気持ちだけ受け取っておくね？









分かってるんだよ…





事件のことはばれても、事件解決したときそれを誰が解決したのかなんて…








国民は知らなくていいんだから

86→←84 ？SIDE

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す