4.武装探偵社 ページ6
夢主side
ビルの一室のドアの前。
仕事に向かった国木田さんと別れ、私たちは武装探偵社の前までやって来た。
『失礼します』
カチャ、という控えめな音とともに静かにドアを開ける。
「おかえりなさい、太宰さん…ってその人誰ですか?」
目の前で紙の束を持って振り向いた彼は私を見ると不思議そうな顔をした。
「彼女は松坂Aちゃん。人探しの依頼をして来た依頼人さ。それとしばらく私の部屋に住むんだよ。家がないらしくてねぇ…あ、彼は中島敦。社員だよ」
その言葉に彼は口をパクパクさせた。
「松坂さん!本当に太宰さんの家に行くんですか!?」
「敦君、君今何気にひどいこと言わなかったかい!?」
『中島、敦…?』
「? どうかしましたか?松坂さん」
『えっと、やっぱり皆さんの名前…』
心配してなのか顔を覗き込んで来た彼に太宰さんが一通り説明をする。
「…要するに、彼女はこの世界の人では無いかもしれないという訳さ」
「この世界の人ではない?そんなことあるんでしょうか」
「誰かの異能力か、若しくは彼女かその連れにそういう力があったのか」
『異能力?』
少し首を傾げた私に太宰さんは、そうだった、と此方を向いた。
「この世界には異能力、というものがあるんだ。此れは人によって様々でねぇ、持っていない人も多くいるがこの探偵社は持っている人が集まっているのだよ」
そう言うと、太宰さんは横に居る彼に耳打ちする。
すると彼は
「【月下獣】!」
と言い両手を獣へと変えた。
「此れが彼の異能力。で、私のは【人間失格】と言って触れた相手の異能力を無効化できるのだよ」
太宰さんが彼の手に触れると元の姿に戻った。
「ていうような感じなのだよ。もちろん此処以外にも異能力を多く集めている組織はある」
私が頷いていると後ろのドアから声が聞こえた。
「ちょっとちょっと〜。誰だい、名探偵である僕の行く道を塞いでいるのは…?太宰、依頼人かい?」
駄菓子がたくさん入った紙袋を抱えた人が入って来た。
「なんて、話は聞こえていたんだけれどね」
そう言いニヤリと笑う彼。
道をあけるとたくさんの人が後ろにいた。
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らおらお(プロフ) - 好きです。読み続けたくなる。 (2019年4月3日 17時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - 一つ小説の話としては、最初のしおちゃんがいないシーンですが、さとちゃんならもっと焦ってて、太宰さんの言葉もすぐ切り上げてどっかいってしまう位の子だと思われますよ〜!(でもそしたら文ストとの関わりが無くなるのか?) (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - そもそもさとちゃん自体がいない…?何方にせよ、ハピシュガが大好きな身としてはあまり好ましくない設定なので、今一度設定を見直して頂くか、類似設定の別物(異能の名前を変えて、しおちゃんは別の名前の女の子にするなど)していただけると幸いです。 (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - あの、3話までしか読んでないのでその後の設定に関わる様なら申し訳無いんですけど、さとちゃんが夢主と成り代わってる時点でそれってもうハピシュガの設定を借りただけの別物ではないですか…?これだとキャラ崩壊以前の問題の様な気がします。 (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - 最近ハッピーシュガーライフのアニメを見てたのでコラボ作品を見つけてテンションが上がりました!とても面白くて好きです!これからどうなっていくのか楽しみです、更新頑張ってください!^^ (2018年9月12日 17時) (レス) id: 8afcf3da14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiri | 作成日時:2018年9月7日 23時