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真希の横にいる大きなパンダは、触ったらモフモフするのか?それとも着ぐるみなのだろうか?

「パンダさん、お名前って」

「俺、パンダが名前。よろしくな、A」

「パンダ先輩?よろしくお願いします」

もう一人はと目線を移せば、顔の半分が隠れている男の人

五条が言ったように男の人は苦手で、真希の服の裾をぎゅっと握り、影からちらっと覗いてみた
「こいつが狗巻棘だ」と真希が紹介すれば「しゃけ」と手をあげてにこやかに手を振る狗巻が目に入った

「(あれ?怖い人ではないのかな)……よろしくお願いします」

真希から離れ手を差しのべ、握り返されるととても暖かくて「高菜」と呟いた声に小さく胸がどきりと高鳴った

「それにしても、すごい荷物だな」

「あー……色々あって、家を出たんです。ここの寮に入ることにしたんですけど寮が分からなくて……」

「ツナ、高菜、明太子?」

Aの荷物を指差したり、何かを伝えようとしているがAは分からず真希を見ると
「A、棘が運ぶの手伝ってくれるってよ」と教えてくれた

「えっ?えっと……重いし、いっぱいあるし、ご迷惑なっちゃうから」

目を泳がせ、ドキドキする胸元を落ち着かせるように手を組み、真希の後ろにすっかり隠れた

「残念だったなぁ、棘」

「おか、おかか?!」

そんなことないと言うような大きい声であったが、ビビりのAは肩を揺らした

「とりあえず寮に行くか」

結局、真希が荷物を運ぶのを手伝うことになった

▽→←1話



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作者名:ゆきはな | 作成日時:2021年4月27日 22時

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