56 追憶/ ひとつずつ ページ6
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「…ン? A、眠いノ?」
「ぅんー、眠くないよ…」
「嘘言わないデ。目がウトウトしてるヨ」
「珍しいですね、Aがそんなに眠そうなのも」
「眠くないってば…」
と反抗したことを言っていても、語尾がふにゃふにゃと覇気がない。目もとろんとして如何にも私は眠いですと全身が言っている。
今にも隣りに座っている夏目に寄りかかりそうだ。
「A、眠いならテーブルに寄りかかっテ。危ないかラ」
「ん〜まだ寝ない…！喋るー…」
「喋れないデショ」
「昨日の夜は眠れなかったのかね」
「ぬぅ…寝れなかっ…」
「ダメだ。とうとう話せなくなった」
「おちちゃいました、ね〜」
「ちょっト、A！ボクに寄りかからないデ」
「そうですよ。夏目くんの鼓動を可笑しくさせる気ですか?」
「…渉にいさん」
ついには夏目の肩に頭を乗せて目を閉じてしまったA。
瞬きはまだしてるものの、あと数十秒したら完全に夢の中だろう。
「本当に珍し〜のな。何かあったのか? 夏目」
「何でボクに聞くのサ…」
「Aの事だったら何でも知ってるだろ」
「なっちゃんたちは『なかよし』ですもんね」
「…知らないヨ。…でも何かあったと言えバ、昼休みはすぐ来るようになったことかナ」
「それの何に問題が?」
「…A、お昼食べてないんダ」
「ふぅむ、なるほど」
前まではこうして昼休みに集まる際は、スバルとお昼を食べてから夏目がいる秘密の部屋に来ていたのだが、最近はもう鐘が鳴ってすぐ来るようになった。夏目はそれが少し気がかりで、一度聞いたことがある。
「お昼、食べてないノ?」それに対してAの返答は、「スバルが学院来なくなっちゃった」だった。
「Aはファンが増えて絡まれる割合も増したかラ、バルくんがいない教室にはいれないんだと思うヨ」
「…」
「となるト、Aはバルくんがいなきゃ昼ご飯を食べなイ。厳密に言えば、一緒にご飯を食べる人がいなきゃ だけド」
「私たちもあまり食事をしませんからね」
「それでか。最近痩せたように見えたのは」
「痩せた? そんな事に気づいてたのかよ、宗」
「痩せたように見えた、だ。そんな気がする程度で確信はしていなかった。だがそういう事なら、合っていたのだろうね」
別に昼ご飯を食べない事に関しては気にも留めない。
しかし体型が変わるのなら話が別だ。それは恐らく、食べていないのは昼だけではないと予測できるから。
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かげやま(プロフ) - mmkさん» コメントありがとうございます☺️ かっこよくてカリスマがある俺零を書けてるか不安だったのでそう言ってもらえて嬉しいです〜😿！mmk様もお体にお気をつけてお過ごしください！更新頑張ります✊ (2022年8月15日 11時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
mmk(プロフ) - すごく面白いです…！！俺零様がとても好きです…！！これからも体調崩さない程度に頑張ってください！更新楽しみにしてます! (2022年8月15日 11時) (レス) @page43 id: 27732d5374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年7月13日 14時
