55 追憶/ 足りない ページ5
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パンパン、と叩かれるリズムに合わせて、手や足、他にも首や腰などを動かしていく。そしてその流れはAが足をもつらせたことにより、止まってしまった。
今まで手を叩いていた女性コーチはそれを見てため息をつく。顔には呆れが浮かんでいた。
「…Aちゃん、昨日もそこで引っかかってたよね?
何で昨日のうちに直してこないの?」
「…ごめんなさい」
「自分には時間があると思ってちゃダメだよ。売れてる若手アイドルの子の中には小学生…ううん、幼稚園の頃からダンスを習ってた子だっているんだから。始めたのが遅いんだよ、Aちゃんは。分かってる?」
「分かってます、ごめんなさい。明日には直します」
「はあ…。そこは今直しますって言ってほしいよ。
じゃあそこのステップもう一度教えるから、ほら立って」
Aは拳をぎゅっと握りしめてから、立ち上がった。
_ テレビ出演が少しずつだけど増えてきたのはAにとっていい事だったが、それに応じて技術が伴っていないAを出演させるのは事務所にとってはリスキーな事だった。
そう判断した事務所はレッスン数を増やし始め、ここのところは毎日事務所に通っている。
しかしAは天才なわけではない。ましてやセンスが問われる歌やダンスは一朝一夕で身につくものではないのだ。
最初こそ優しかった各コーチも度々のAのミスに呆れや怒りを感じていた。それはできないAに対してだけではなく、
「OK。明日までにここのステップと、あとイントロのパンキング綺麗にしてきてね」
「…っはい、ありがとうございました」
「お疲れ様」
バタン、とコーチが出ていくのを見送る。
( …疲れた )
もう足が動かない。頭もパンクしそうだ。
明日まで…か。明日学校に行くのをやめてここで朝から練習しようか。
そんな考えが頭を巡るも、あの5人のことを思い出して頭を横に振った。
零先輩がまたいつ海外行っちゃうか分からないし、会えるうちに会っとかないと。そういえば明日は奏汰くんも来ると夏目が言っていた。
なら、練習するのは明日じゃなくて、今日だ。
「よし！」
毎日、こんな事の繰り返し。
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かげやま(プロフ) - mmkさん» コメントありがとうございます☺️ かっこよくてカリスマがある俺零を書けてるか不安だったのでそう言ってもらえて嬉しいです〜😿！mmk様もお体にお気をつけてお過ごしください！更新頑張ります✊ (2022年8月15日 11時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
mmk(プロフ) - すごく面白いです…！！俺零様がとても好きです…！！これからも体調崩さない程度に頑張ってください！更新楽しみにしてます! (2022年8月15日 11時) (レス) @page43 id: 27732d5374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年7月13日 14時
