37 追憶/ 一瞬の出来事 ページ37
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「ぼくはしんかいかなたです。うきょ〜、よろしくお願いしますね…♪」
「うきょ〜?」
「おや奏汰、可愛らしい呼び方ですね」
「♪」
この人も水色の綺麗な長髪を持っている。
見た目通りの穏やかさで、ゆったりとした話し方は少し聞きずらそうだが理解力の低いAにはちょうど良かった。
早口で話されるよりもゆっくり話してくれる方が聞きやすい。
「斎宮宗だ」
「イツキシュウ…聞いたことある」
「当たり前だろう。僕は“Valkyrie”の─」
「あっおしさん！」
「なっ…」
「私みかと友達だよ！おしさんの話すごい聞かされる、そろそろ断ろうってくらい」
「まったく、変な物に懐かれたものだね君も」
まさかの出会いだ。薄桃色の短髪。みかがうるさい程褒めるのも納得するくらいの美しさ、気品さがある。いつも怒られてばかりだと言うから、どんな強面の人かと思いきや真反対に繊細そうだ。
夏目の友達は夏目のように癖が強い人が多い。らしい人間関係。
「…ボクは逆先夏目」
「知ってるよ〜夏目！友達だもん」
「女の子と友達になるなんて、やりますね夏目くん」
「うるさいヨ、渉にいさん」
「それで? Aちゃんは何に追っかけられてるって?」
「シュンスケくん」
「誰だ」
「Aの過激ファン」
聞いた零先輩は興味なさそうにあ〜と呟く。
「アイドル科内にファンがいるんですねえ」
「別におかしくはね〜だろ」
「まぁ零は多いですからね」
「最早ファンというかマネージャーみたいになってるけどネ…。でも今まで手を出してこなかったのニ、何か刺激したノ?」
「お昼食べようって言われて、でも私食べたくなかったの。お昼家に忘れたしその前にも先輩にも絡まれて…！あ、だからその時にスバルと一緒に廊下出ればよかったのにって思ったんだよ? そしたらシュンスケくんが助けに来て、お昼食べようって言われたんだけどシュンスケくんと話す気にもなれなくて、夏目とご飯食べるって言ったの。そしたら追いかけてきた、何でかな」
「フゥン…」
「…え、夏目くんってば今ので理解できたの? 俺様ちゃん全然分からなかったんだけど」
「聞いてて不快になるほど日本語が下手くそなのだよ」
これで本人は説明出来てると思っているから恐ろしい。
しかし流石にもう慣れてきた。初回で何を伝えたいのかはある程度理解出来ていた夏目がすごいだけなのだが、コツを掴めば何とかなる。
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かげやま(プロフ) - みそらーさん» こんにちは！コメントありがとうございます！新作です〜🥳こちらこそ楽しんでもらえるようにがんばります✊ (2022年4月2日 15時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
みそらー(プロフ) - し、新作ですか…！楽しみです。自分のペースで、応援してます!! (2022年4月2日 15時) (レス) id: 6e5a03b04b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年4月2日 0時
