224 専用衣装/ 友達以上〇〇未満 ページ24
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映画は来年の夏に公開予定。撮影を急いで進めたいと言う監督に従って、急ピッチに進められた。
Aが演じる“黒島ササナ”はひねくれた性格から高校では浮いており、家では孤独感を感じている女の子。まるで昔のAを当てて書いたのではないかというくらいそっくりで、演じるどころか戻った方がやりやすい。
「『触んないでよ。どうせまた喧嘩してきたくせに』」
「『よく分かったな。ササナのくせにオリコウさん♪』」
「『…バカにしてる』」
「『つか事実な。オレ初めて会ったもん、こんなにバカなやつ』」
ケラケラ笑いながら言うのは、“柚木ラン”。
これも驚くことに昔の零先輩にそっくりで少したじろぐ。
カット！と言われ、一息ついた。
すぐにスタッフさんがダウンを持ってきてくれる。
「OK〜。2人とも肩の力抜けてていい感じだよ、こっちで確認して」
監督の言う通りに今さっき撮った映像を見る。
( …髪黒いしそういう性格だからだけど愛想のかけらもない…目つき悪… )
いつものアイドル姿とはかけ離れた自分が少し気味悪い。
「…ファン減りそう」
「ふっ…」
「笑わないで、朔間さん」
「確かに普段の右京さんと雰囲気違うけど、これが欲しくてオファーしたから減ったら減ったで僕には嬉しいね」
「…? いやいや、褒めてるように言ってても褒めてないです監督」
「えー」
次は他の俳優さんの出番のため、朔間さんと2人で屋根がついたテーブルに座って待つ。
「昨日こ〜がくんと話した」
「へえ、珍しいのう」
「朔間さんに泣かされたら俺に言えって言ってたよ」
「…」
「かっこいいね、こ〜がくん」
「…好きになっちゃダメ」
好きになるわけないでしょ。と呆れた目を向けるも、朔間さんは「Aは俺様系が好きなのかえ」などとぼやいていて伝わっていないみたいだ。
それで好きになるなら全人類好きになる。
「どうしてそんな話になったんじゃ…」
「たまたま会って、…映画の話になったから」
「まぁ、仲良くするのはいい事じゃよ。友達以上にならなければ我輩も変な詮索はしない」
「友達以上ってどういうこと?」
「…おぬしと逆先くんみたいな感じ…」
「ああ、夏目」
夏目との関係は確かに友達以上かも。
あのお見舞いから夏目には会っていないけれど。
「あ、呼ばれてるよ。行こう朔間さん」
「……」
「? なんか言った?」
「…何にも」
どうしてか朔間さんの目は、どこか寂しそうだった。
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かげやま(プロフ) - 名無し62063号さん» コメントありがとうございますෆ ̖́- 長かったですよね、うれしいです（ ; ; ）！めちゃ重すぎてドン引かれないかドキドキしてたのでそう言ってもらえて安心しました…笑 更新頑張ります🥺💞 (2023年1月9日 22時) (
レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
名無し62063号(プロフ) - 一気にここまで読んでしまいました、、。主人公ちゃんの設定がめちゃ重いのがとても好きです！！更新楽しみにしています。 (2023年1月8日 1時) (レス) id: 45bc00c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年12月2日 0時
