124 スカウト/ BADGIRL ページ24
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春と夏の狭間のある休日に起きた話。
Aは帽子とメガネを付け、変装をした状態でショッピングモールの中を探索していた。今はアクセサリーショップでネックレスを見ているところだ。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん、まだ?」
「んー…ユウト、ひっぱらないで」
「ユウトもアキトもおもちゃのとこ行きたいって」
「分かってるよ。…じゃあタロくんはどっちが私に似合うと思う?」
「えーAちゃんかわいいからどっちも似合うよ」
「だから迷ってるんじゃん」
ユウトは不安そうな顔をして相変わらずズボンを掴んだまま、タロくんは適当に「じゃあこっち！はい、行こ！」とAの腕を引っ張る。
Aは基本小さい子を優先して物事を進めてきた節があったため、こうしてわがままな性格を育ててしまったらしい。
久しぶりに買い物をしたから何かしら買いたかったが時間がかかりそうなので、Aは諦めてふたつのネックレスを元に戻した。
ユウトが「いいの?」と聞いてくるので、「いいよ」とズボンから手を離して繋いであげる。
「あ、Aちゃん、終わった?」
「おせーよお姉ちゃん！早くおもちゃ屋行こうぜ！」
「時間かかりそうだから買うの辞めた」
「え、いいの? 久しぶりの買い物なのに、この子ばっかりに付き合って…」
「うん。今日は別に、この子たちに会いたくて誘ったから。施設長こそ何か買わないの?」
「俺は特に欲しい物もないからなあ」
そうは言うけど、施設長の持ち物は使い古しの物ばかりだから欲しい物もあるだろうに。
経営がキツイから子どもの前ではそんなこと言わないんだろうな。
( …今度プレゼントでもあげよう )
生活費として分けているお金も使うことないし、財布とかいいかもしれない。
「…お姉ちゃん」
「ん? どうしたの、ユウト」
「楽しい? お姉ちゃんの欲しい物買えてないし…」
「…楽しいよ。久しぶりに会えてうれしいし。ていうかそんなこと考えなくていいから、ユウトの欲しい物買ってあげるよ」
「ぼく…お姉ちゃんとお話してるだけでいい」
( うーん… )
前よりも甘えん坊になっている気がする。もう小学校の高学年になるというのに、こういうものなのかな。
__ …ｼｬ
「…?」
何だろう、今カメラの音が聞こえたような気がしたけど。
気のせいかな。
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
