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「ボス、こちら狐。制圧完了」
「わんこくんと僕も制圧できてますよ」
小型インカムから聞きなれた仲間の声が聞こえる。
「僕はちゃあんとボスのために道作ってますん、で」
おそらく蜥蜴は戦闘中だろう。
しかし相手は所詮雑魚。
「オーケーや。あと3分で終わらせる」
目の前のターゲットを見下ろす。
既に手負いであることに加えて拘束下にあるアイツらに勝ち目などない。
「さて、今回随分と面倒い身の隠し方してくれたなあ。ここまで追ってくるのも正直大変やったで。よく計画した。そこは褒めてやるわ。まあ、それも水の泡やけどな」
「ッチ。お前ら軍警に何がわかる!!!これは大衆の為の正義だ!!俺たちは間違っていない!!!」
またこれだ。
最近はこう言う輩が多い。自分なら何か違うことができると思い上がった民間人。
それの行く末が犯罪行為だなんてな。
「ッハ。哀れやな」
「俺からしたらお前ら組織の犬の方が哀れだよ」
挑発するような笑み。
アホらしい。こんなんのったら負けやわ。
「知らん知らん。お前はとにかくここで終わりや。ちょっと寝とれ。起きた頃には刑務所や」
拘束しているターゲットに即効性睡眠剤と、念のために手刀を入れて意識を飛ばす。
「ッックッソ、覚えて、お、け、」
「、ほざけほざけ。ゴミカスはおとなしく散っとけや。俺は早よこれ終わらせて行かなあかんねん」
きらりが待っているから。
「遅すぎなんだけどボス〜〜。僕の頑張りが無駄かと思ったじゃん」
「いやすまんて蜥蜴。ターゲットがほざくから聞いてやったんよ」
「3分て言ったのに本当に3分かかるからまさか死んだかと思って」
「いや無いわ。まず俺普通に攻撃されても死なん自信あるし」
「あ〜あ、ボスが消えればきらりちゃん独り占めできるのになあ」
「は?さすがにそれは捻り潰すぞ」
そんな会話を交わしながら地上へ出る。
曇天だったはずが、雲の合間から光の筋が見えている。
「遅いわよボス」
「生きてますか!ボス!!」
「ふぁあ、眠いわ」
皆、今まで背中を預けて共に戦ってきた頼もしい仲間である。
「待たせたわ、ほな行くで」
「ちょっと待って、どこに?」
「、?言っとらんかったか?きらりに会いに行くねん」
一番わかりやすくテンションが上がった蜥蜴。
「嘘!きらりちゃんに会いに行くの!??やったあ!!僕も行っていいんだ!久しぶり!」
こいつは偉く懐いてるからなあ。
「ただし、本当は俺らのデートやからな。退くところは退けろよ」
「え〜〜無理」
「私もやだ」
「なんやねんお前ら」
俺の婚約者やぞ。
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ハク(プロフ) - 無気力人間Aさん» Aさんはじめまして、コメントありがとうございます!そんなに褒めてくださって嬉しすぎます〜〜!!励みになります!がんばってお話進めて行きますのでこれからも夢主ちゃんの旅路を見守ってあげてください! (2019年11月19日 13時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間A(プロフ) - コメ失礼します!小説に入り込みすぎて見つけてから今までぶっ通しで読んでしまいました、、ほんとに面白くて好きです!文と文も程よく間が空いていて読みやすいです!!とてつもなく続きが気になります、、更新頑張ってください! (2019年11月19日 3時) (レス) id: 59ffb7dac7 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - あさん» あさんはじめまして!コメントありがとうございます〜〜!!とても嬉しすぎる言葉です、、!最近忙しくて更新難しいんですけどこの後もお話続きますので良ければご贔屓お願いいたします! (2019年11月1日 23時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
あ - すごく面白かったです(^^)、全部好きでシリーズの初めから一気読みしてしまいました…、これからも更新楽しみにしてます (2019年11月1日 18時) (レス) id: 87b58a18e6 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - Nonさん» のんさんありがとうございます〜!!めちゃめちゃ励みになります!マイペース更新になってしまうんですけどどうかご贔屓ください( ; ; ) (2019年10月5日 20時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハク | 作成日時:2019年7月29日 0時