【桃】帰り道歌を歌っていたら話しかけられたので今から逃げようと思う。

episode１２　職場 ページ15

駅から徒歩15分で会社に着く。

会社に着くとさとみさんは4人ぐらいの女の人に囲まれていてウザったそうな顔をしていた。

でもそんな素振りを見せないで笑顔をばらまいていた。

あれも本心じゃないんだろうけど。

さ「また後で。」
『はい』

また後で？勢いで返事しちゃったけどお昼休憩の時に会いに来るつもりなのかな。

それはそれで恥ずかしいけど。

私が働くオフィスに着いた。

扉を開けると赤嶺先輩が私の手を握ってきた。

り「Aちゃん！お見舞い行けなくてごめんなさい…っ！」

私より年上の人が今日みんな可愛いとか最高かよ。
『いえ、全然辛い方じゃ無かったので安心してください。』

「今度一緒にご飯食べに行こうね？ちゃんと俺がおごるから！」
『ありがとうございます。』

そう言って今日もデスクに置いてある書類の量にうんざりした後で仕事にとりかかった。

唯一先輩が水分補給してね？とかチョコレート食べる？って聞いてくれたから途中で倒れたりしなかったけどめっちゃ脱水症状が出てた。

今日はお昼ご飯を食べるのが2時になってしまった。

仕事中何度もさとみさんからラインが来た。

超申し訳なかった。

Aすみません、仕事が終わらなかったので返信できませんでした。

休憩中にラインをするとすぐに既読が付いた。

さとみちゃんそれはしょうがないな、ごめん。

A大丈夫です。お仕事頑張って下さい

さりげない優しさが疲れ切った心身によく効いたのか、午後の仕事の殆どを先輩や同僚がやってくれた。

そのおかげで今日は早く帰ることができた。

スーパー寄っていかないとな。

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