【桃】帰り道歌を歌っていたら話しかけられたので今から逃げようと思う。

episode１１　ゼリー ページ13

Aside

さとみさんに昨日看病してもらったおかげで無事2日後には職場復帰できた。

あの後冷蔵庫を開けるとゼリーが入っていた。

きっとさとみさんが持ってきてくれたものだろうな、と思って仕事終わりに食べた。

でもさとみさんが食べたかったのに私の為に入れておいてくれた気がするから、スーパーに仕事帰りに寄ろうかな。

会社に持っていくものの確認をして家を出る。

『行ってきます。』

あっ待って時計…

ガチャっともう一度ドアを開けて玄関の靴入れの上のアクセサリーケースをひらいて時計を取った。

鍵をかけて深呼吸をする。

で、横を見ると当たり前かの様にさとみさんが立っていた。

「そ、そろそろ出ていきそうな時間だと思って、」

そんな言い訳が通じるとでも？！

めっちゃたどたどしいなさとみさん。

まぁいっか。

『じゃあ、一緒に行きましょうか。』
「あっ本当？！やった！」

いや私より年上でありますよね？なんでそんなに可愛いんですか？

一緒に駅まで歩いて電車に乗り込む。

ってか旗から見たら私たち夫婦みたいじゃん…ハッズ。

でも一昨日のさとみさんに歌ってるところ見られたのが人生で一番恥ずかしかったけど。

『あっさとみさん、冷蔵庫のゼリー…』
「あぁ、あれ食った？美味しかったっしょ？」

ドヤ顔をしながらこっちを見てきた。

『ごめんなさい、勝手に…。』
「いやいやｗ食べてほしかったし、また買うから。」

遠慮しないで、みたいな感じなんだ。

でもお礼はしっかりしないといけないよね。

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